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長女がトーコーキョヒでして<25>

【壁を越えるということ】

 GW明けから始まった登校拒否でしたが、3日目で理由が見えてきました。
 本人も話ができて少しスッキリしたのか、木曜の夜はすんなり寝入りました。
 そして、金曜日。
 それまでと明らかに違う寝起き、顔色もぐんと良くなっていました。
 でも。
 行かない。
 着替えない。
 行くって言ってない、と。
 言い張るので、またもや午前休を取ってくれたお父さんにバトンタッチ。
 給食が嫌なんだから、午後から行こう。
 明日は部活の大会があるから、今日は部活に出よう。
 それは本人の希望でもあったので、昼休みに登校することで話がまとまりました。
 
 決まって、というか。
 本人の中で決めてしまえば、着替えるし、準備もするし。
 そんなにごねずに、車に乗り込んで学校へ。
 父より母に同伴して欲しいとのことで、一緒に校内へ。
 遅刻の場合は、職員玄関から入るというルールは知っていたので、そこから親子で入ると、事務職員さんが声を掛けてくれました。
 実は、長女の小学校で事務職員だった方(登校拒否時代をご存知の方)が異動で中学校に配属されているのです。
 そこで、すんなりと保健室を案内していただきました。
 中学校は養護教諭が2名配置されているのですが、おふたりとも、休んでたから心配してたんだよ~と温かく迎え入れてくださいました。
 そして、牛乳問題について、本人にどうするか聞くと、母から話して欲しいと。
 そこで簡単に説明すると、体質を理由に牛乳だけを止めることは可能だとのこと。
 早速、所定の用紙を準備していただくよう、お願いしたら、みるみる長女の顔が晴れやかになっていきました。
 昼休みには、ちょっと早く到着していたので。少し保健室に居て、それから先生と一緒に教室へ行くとのことだったので、そのままお願いしていきました。
 ちょうどその日は、部活の保護者会になっていたので、部活帰りも一緒に、自転車に荷物積んで、走ったり歩いたりで帰ってきました。
 
 学校に行きたい子どもにだって。
 それを阻む壁は、ある日唐突に現れるものです。
 その壁を越えるために、何ができるか。
 最初から改善策を他者に求めるのは、きっと、難しい。
 まずは、自分に何ができるか、どこまでできるか。
 そして家庭で、何ができるのか。
 それを考えた上で、求める姿勢は大事なのかもしれないなと改めて感じました。
 こうして壁を乗り越える、その繰り返し。

 週が明けて月曜日、長女はスッキリした表情で、大きな荷物を背負って登校していきました。

道産子の津軽在住2児の母。登校拒否長女との日々雑感と、しあわせに生きる”ちょこぽじ”のススメ。