人間のことばかり考えた日

朝起きてテレビをつけると、受験にまつわる思い出の街頭インタビューをやっていた。そういえば高校受験のとき、時計忘れたっけ。受験教室から時計が撤去されてるから各自腕時計必須なのに忘れてしまって、結局わたしの後ろの席で試験を受ける友達に「10分経ったら1回、20分経ったら2回足でわたしの椅子をトントンして」とお願いをして時間配分をした。受験当日、帰宅後そのことを母に伝えたら大層驚かれ、そこではじめて自分が相手にかけた迷惑度合いを知った。その後彼女もわたしも合格したことでようやく安堵したのだった。テレビのインタビュー受けてたらオンエアされてただろうなあ。

外はしっかり雪が降っていたけれど、天気予報どおり天気は落ち着き、徒歩20分の子育てサロンに向かう。着いたらまだ一組しかいなくて、黒髪ワンレンボブのそのお母さんはなんだかいい雰囲気だった。滞在時間中ずっとそのお母さんと近くにいて、お互いの話をしたりそれぞれのこどもについてお互いに反応したり、いい感じで楽しくすごしたのだった。
産後、母親仲間として様々なひとと新たに出会ってきて思うのは、合う合わないってすぐにわかるし人は見た目が9割っていうのも侮れないなということ。見た目で「あ、なんかなかよくなれそう」と感じたひとはだいたい話していてもたのしいし、話のテンポや温度や湿度が似ている。
しばらく社会から離脱していて人間観察もご無沙汰だった分、様々な親子に出会う機会が増えて改めて自分の「あ、このひとなんかすきかも」の感覚の正確さや基準の不思議さに考えを巡らせるようになった。黒髪色白化粧控えめ服装シンプル。まあつまり自分とさほど変わらない見た目の人で、見慣れた雰囲気の人にほっとするってだけなのかなあ。とにもかくにもあのお母さんとは同じように笑えて、お互い自然体でいられたような気がするし、またあの場所で会えたらいいなとずっとおもっている。恋か?

日曜日の子育てサロンイベントでずりばいをしている子が近くにいて触発されたのか、土曜にようやく寝返り返りをマスターして転げるのがとにかく楽しそうだった我が子はあっという間にころころブームが終わって「まえに!!!すすみたい!!!」がきてしまった。ちょっと仰向けにさせると一瞬で寝返り、足がばたつくも床を蹴られず宙を掻きながら泣き喚く。何度仰向けにしても一瞬で寝返り泣き喚く。うつ伏せになってもうまく進めなくてすぐ泣くだけなのに関係なく即うつぶせ。ものごとの因果がわからないんだよなあ、わかるわけないんだよなあ。夫とふたりでしみじみ、あかちゃんの人間としてのぴよぴよ度合いに思いを馳せる。それはそれで愛らしいのだけど、でもさあ、ころころブームはもうすこしほしかったなあ。延々ところころする赤子、かわいいんだけどなあ。


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