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そうか、わたし、2年前はライターじゃなかったんだ

先日、在宅ワークのなかでなぜ「ライター」を選んだのか?という質問をもらった。

……なぜだろう……。

・在宅で仕事できるようになりたい
・書くことを仕事にしたい

という二つの気持ちがあったときに

私は、「書くことを仕事にしたい」が先で、その結果在宅ワークにもなれるって最高では?という思考回路をしていた。

ライターは、私の憧れの職業だった。


今だからこそ、在宅ワークにはいろいろなものがあるということを知っているが

2年前「ライターになるぞ!」と意気込んでパソコンを買った時には、イラストレーターとライターくらいしか知らなかった。

なんなら、ライターのなかにもいろいろなジャンルがあるということも、あんまりよく分かってなかった。

今思うとよくもまぁそのリサーチ量で「ライターになる〜!」なんて決めたな???と思う。

でもそれくらい、ライターになることは私の中で決まっていたことだった、のかもしれない。

こんなふうに書くと、書くスキルに絶対の自信を持ってライティングの道を選んだかのようにも見えるかもしれないが、そういうわけではない。

2年前の秋は、吐きそうなぐらい辛かった。


当時わたしは、メンタルクリニックに通いながら、育児しながら、フルタイムで働いていたが、正直限界だった。noteに言葉を書き連ねることだけが、私を救っていた。

書くことを仕事にできらたら、素敵だな。
でも、そんなの無理。できっこない。

そんなとき、noteの「秋の読書感想文」コンテストで、私の書いた記事が賞を取るという大事件が起きた。

そのとき、なんだか「あ、背中押されたかも」って、ふっと思ったのだ。

そのときの「ふっ」が、ずっと心にあって、「今だ!」というときに、私を支えてくれて……。神や仏がいるかはまぁ、正直よくわからんのだが、「巡り合わせ」というのはある気がするんだよね。

そんなわけで、パソコンを思い切って書い、開業することにしたものの、メンタルは全く伴っていなかった。

開業届を出す時は、手が震えた。


職業に「ライター」と書いていいの?
屋号なんて付けられる立場じゃないよ
収入だって1万ないくらいだし

気恥ずかしくて、SNSにも書かなかった。1人でひっそり出して、夫と親しい友人にだけLINEした。

そんな状態にも関わらず、あんじゅ先生が「まず名刺を作って経費で落とせ」と言っていたので、最初に名刺を作った。

「ライター」と書く勇気がなくて「2児ママ教員ライター」とつけて、「ママ」と「先生」という絶対にブレない肩書きで武装した。

それ以降、自分の中の意識が変わるたびに名刺を作り直すのが趣味みたいになってて

ライティングで独立すると決めた時には「ものかき」という肩書きをつけた名刺を作った。

目標にしていた月商を達成した時には「ここらいと」という屋号をつけた名刺を作った。

そうやって少しずつ、

私は私のなりたい姿ににじり寄って行っている。


そしてその先には、おそらくこれからもずっと「書く」私がいるのだろう。

2年前の私の前に、動画編集、デザイン作成、オンライン秘書……色々な選択肢が目の前にあったとしても、私は「ライター」を選んだと思う。


神田の古本まつり&神保町ブックフェスティバルに、賞をいただいた「ライツ社」さんがいらっしゃっていたのでご挨拶に行った。

お名刺をわたしたら「ライターさんなんですね!」と言ってくださり

「あ、賞をいただいたときはまだライターではなくて…この2年でライターとして独立したんです」

と、言いながら

そうか、2年前はライターじゃなかったんだ
と、当たり前のことを思って

そうか、私はいま、ライターなんだ
と、湧き上がる気持ちを噛み締めた。

私は書くことを仕事にしている。
好きなことを、仕事にしている。

言葉を扱う仕事の深さの前に、落ち込むこともあるけれど

それでも、こうして毎日なにかしら書いている。

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