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【満枠御礼!】あなたに合うのはどんな石?-③yuca.さん

無事に三名様に体験頂きました。ご希望に沿えなかった方は申し訳ありません。またの機会か(またやるならですが)よろしければココナラでご利用下さいませ。

モニターのラストはyuca.さんです。

・生まれ月 3月
・お好きな色 青・赤・紫
・既にお持ちの宝石 ダイヤ・サファイア
・欲しいアイテム 小さめのネックレス

私はyuca.さんの誕生花シリーズが大好きです。

くすっとしたりホロリとしたりして、最後までいくとその日の誕生花の花言葉があり「なるほど!」と思って、もう一度お話の頭に戻ることもしばしばです。

そのyuca.さんがたびたび挙げられているのが蜷川実花さん。あんな鮮やかな色遣いで選べるか、チャレンジです。

1.青

サファイアをお持ちだったらブルーサファイアは除外、と。トルマリンは①で出したし、ブルートパーズはよく目にしますしね……。3月でしたら誕生石はアクアマリン、高品質のものは濃い色ながら、青というよりは空色かな、ということで(前置きが長いですね)ベニトアイトをご紹介。

ヤグルマギクのような色です。

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ブルー、パープルがかったブルーが多いですが、透明や、稀にピンクもあります。カリフォルニア州サンベニト郡が産地なので、ベニトアイトです。
既に掘り尽くして鉱山は閉山していますが、観光鉱山として個人で採掘することができました。今は不明ですが、自分で掘るのもロマンですね~。

ダイアモンドなど、紫外線を当てるとビカーッと光を放つ石があります。
ダイアでも、光るものと光らないものがありますが、絶対光らない種もありますので鑑別特徴にはなります。

このベニトアイトは青いのに、その上に青い蛍光が出ることがあるのです。どんな感じか、見てみたいですね。ウチの子は光るのでしょうか。

鮮やかな青といえば、ホープのような青いダイア(ホープは世界最大のブルーダイアモンドです)もありますが……。

ホープの蛍光は赤です。私はGIAの体験レッスンでこの話を聞いて、ホープの実物が見たくてワシントンD.C.のスミソニアンの自然史博物館に行ったのですが、その話をGIA入学後に先生にしたら
「え?アメリカまで行っちゃったの?そういう人もいるんだぁ。体験レッスンの時の話題には気をつけないといけないな」ですって!

紫外線蛍光がわかる展示方法ではありませんでしたが、本物のホープを目の前に至福のひと時でした。

2.赤

散々挙げたガーネットのうち、もっとも純粋な赤で出てくるのがパイロープガーネットです。が、ここは変化球でスピネルを。

スピネルは色範囲が広く赤も青もありますが、一般的に彩度が低めの石が多いです。とはいえ色鮮やかな石もあり、一時期「レッドホットスピネル」という名で、真っ赤な石に人気が集中しました。大体、ツーソンのGem showで話題になった4~5年後に日本で流行る気がします。

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私が持っているのは友人曰く「飴玉みたい」な色
スリランカ産です

真っ赤なスピネルといえば、黒太子のルビーと呼ばれる英国の王冠に使われているものがあります。ずっとルビーと思われていたのが、後になってスピネルと判明したのですが、鑑別したのはGIA(米国宝石学会)なんですよ!
(と、私が自慢げに言わなくても良いですね)

結晶の形はダイアモンドと同じ(等軸晶系)ですので、ピラミッドを合わせたような正八面体(下の写真の右側)や、正八面体が捻れたマクル(同左側)という形でも出てきます。

正八面体の綺麗な結晶は、ダイアモンドだとお高いですが、スピネルなら手が出ます。

3.紫

紫というと、アメシストが代表的でしょうか。ガーネットならロードライトガーネットですね(と、なんだかんだガーネットをねじ込む)。

「鮮やかな」ということで、コランダムに登場してもらいましょう。
パープルサファイアです。

コランダムの中で赤はルビー、青は(ブルー)サファイア、それ以外の色はファンシーサファイアと呼ばれ、ゴールデンサファイア、パパラチアサファイア、グリーンサファイア、ピンクサファイア、イエローサファイア等々あります。

色範囲も広くてよく光って硬いので、使いやすい石です。
着けていても「何しても大丈夫」という安心感がありますね。硬度はダイアモンドに次ぐ「9」です。

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これもスリランカ産です

この石はまさにスリランカで買ってきたのですが、バイカラーっぽいです。
淡い色だと輝きマシマシです。

🍆  🍆  🍆

紫にも色々あり、パープルは赤味が強いので、今度は青味の強いヴァイオレットではどうでしょうか。

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アイオライトです。和名の「菫青石」が素敵じゃないですか?

ウォーターサファイアという誤称がついているのは、多色性という特性によります。それは、正面から見ると青紫なのに、斜め下から見るとほぼ透明に見えるからです。

鑑別では二色鏡という器具を使って多色性を観察しますが、アイオライトなら肉眼でもバッチリわかります。タンザナイトも多色性が強く、正面から見ると青で、横から見ると紫だったりします。これは原石からカットする方向で決まりますが、米国は青い方向(日本も恐らく青寄り)、欧州では紫の方向が人気だそうです。

薄い板状のものを空にかざすと、曇りでも太陽の位置がわかるということから、昔は船乗りがアイオライトを持っていたそうで、ロマンですね~♪
でも、実際はどう見えてどうわかるんだろう?と思います。

これは多色性の強さを示す写真です(もう一枚、比較写真あり)↑

4.加工について

小さめのネックレスとのこと、プチネックは1~3のどの石でも作れます。
いっそ全色競演もありかもしれません。その場合はコランダム(ルビー、ブルーサファイア、パープルサファイア)で統一すると、お手入れが楽です。

おわりに

というわけで、ベニトアイト、スピネル、パープルサファイア、アイオライトでした。
yuca.さん、いかがでしょうか?

ご利用ありがとうございました😊

①と②

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