見出し画像

お気に入りのお皿で【キャロットラペ】を|「ハーブ&アロマ」香る暮らし

アンティークバイヤーのルーシー恩田さんに寄せていただいた「ハーブ&アロマ」香る暮らし は、今回の掲載をもってお休みに入ります。今回の素敵なコラムとレシピも必見です!

春の陽気かと思えば、急に真冬の様な寒さ。春へ向かい三歩進んで二歩さがるような毎日。まさに三寒四温という言葉が身にしみる今日この頃です。

「三歩進んでっ、二歩さがるぅ〜!!」と言えば、高度経済成長期のニッポンを支えた、人生の応援歌「三百六十五歩のマーチ」。

「しあわせの扉はせまい、だからしゃがんで通るのね」の歌詞は、いつも低姿勢で謙虚であるように!と、天道様(おてんとさま)に言われている気分になります。

画像1

コロナ禍を機に、仕方なく家で料理を始めた方も多いかと思います。自粛中、自宅で毎日食事をしていたら「プラごみの多さにビックリした」という話を聞きました。

スーパーマーケットへ行くと、野菜やお肉、日用品、何を買うにも包装がされています。理論上はプラもペットボトルも、紙だってリサイクルが可能です。とは言え、全てがリサイクルされる訳ではないし、リサイクルするにもエネルギーが必要。ゴミや環境問題を考えて、私はなるべく近隣で採れたお野菜を買うようにしています。小さなことかもしれませんが、チータ曰く「千里の道も一歩から」なのです。

近年、タコができるほど耳にする「断捨離」。これもただ捨てるだけでは「ゴミ」を増やしているだけ。いくら自分の家の中が綺麗になっても、それでは世の為にはなりません。

画像2

物や情報にあふれ、簡単に捨てては買うことができる時代ですが、まだ使えるものは人に譲ったり、寄付することで人にも地球にも優しい、循環型のリユース&リサイクルとなります。

欧米でよく見かけるのが、チャリティーショップ。アメリカではスリフトショップと呼ばれ、古着や家具・家電などをドネーション(寄付)によって集め、再販し、その収益を慈善活動や寄付に当てる小売店のこと。それこそ断捨離や、引っ越し、そして遺品整理などなんでもあり。いわゆるリサイクルショップです。

画像3

これらのお店は主に慈善団体によって運営されていて、路上生活者支援、里親支援、癌患者支援、動物愛護など様々な目的のチャリティーショップが街の至る所に存在します。

基本的にお店のスタッフはボランティア。不要品を寄付する人、買い物をする人、働く人、関わる全員が慈善活動に貢献できる、すばらしいシステムです。リサイクルやボランティア、チャリティーが当たり前の事として、毎日の暮らしの中にある欧米。日本も見習うべき文化ですよね。

画像4

そもそも、断捨離をしてゴミを出す前に、「自分は何が好きか?」「どんなものに囲まれて暮らしたいのか?」と自問自答して、生活のコンセプトをはっきりさせることも重要です。

「断捨離!あー、さっぱり!浄化されちゃった♡ サイコー!」という、結果にぬか喜びするのではなく、「なぜ捨てることになったのか?」「そもそも、なぜこれを買ったのか?」自分自身の行動の「原因と結果」を分析する。このプロセスこそがとても大切、結果的にゴミを減らすことにも繋がります。根本的解決をしないと、結局同じ「過ち」を繰り返して、数年後にまた断捨離をすることになるかもしれませんからね。

私は基本的にベーシックな物が好きです。デザインが優れているものは、飽きずに長く使えるし、世の中で定番となっているものは、例え壊れても、修理に出したり買い足せるので安心。

例えばデュラレックスの「ピカルディ」。もうこれは定番中の定番ですね。この画像のグラスは実家で30年以上使っていますが、未だバリバリの現役。

画像5

ヴィンテージパイレックスの持ち手が注ぎ口にもなる、「シンデレラボウル」は使い勝手が最高です。ミキシングボウルとして調理にも大活躍、そのままテーブルに出してもオシャレ。

画像6

洋服での定番はLevi’s501。ヴィンテージと現行どちらも愛用しています。定期的に買い足しながら擦り切れるまで履くので、もはや自分の身体の一部のような感覚。小汚いデニムを履いていても心は錦なのであります。

画像7

エルメスのスカーフはバンダナ代わりに。大人の魅力フルスロットルには、まだまだ未熟な私ですので、小振りなサイズで遊び心のある柄をチョイス。

画像8

お皿はやっぱり古いものが好き。イギリスのアンティークも良いですが、古伊万里など日本のお皿も愛用しています。

画像9

IKEAなどの安くて可愛い食器も大いに結構!もちろん私も使っています。しかし、全てがそういう感じだと、なんだか暮らしがインスタントに感じちゃう。「安いから壊れても良いや」という考えには共感ができませんね。毎日の暮らしの中で使うものは、値段に関係なく、本当に気に入ったものを使うことをオススメします。

画像10

アンティークの買付けで、避けられないのが破損です。イギリスから日本に送る際に、残念ながら割れてしまう子も。せっかく100年以上前のお皿達、金継で「お直し」をして大切に使っています。生活道具(服や食器など身の回りのもの)に、愛情と感謝を持って接すると、日々のありがたみを実感することができます。

画像11

なんといっても、大切に可愛がっている「お皿」で頂く食事は美味しさも格別。料理がさらに楽しくなるはずです。

旬の人参で作るキャロットラペ

画像12

今回はあなたの「お宅」で一番お気に入りのお皿を使い、食べて頂きたい「キャロットラペ」2種をご紹介します。シンプルな料理こそ、素敵なお皿の出番!

「キャロットラペ」とは、人参をフレンチドレッシングに漬け込んだ、フランスの定番サラダです。サラダとしてだけではなく、前菜や肉料理の付け合わせとしても優秀。常備菜としても大活躍なのです。

ラペとはフランス語でおろした人参と言う意味。グレーターを使いおろすことで、ふわっと仕上がり、ドレッシングも素早く馴染みます。グレーターが無ければ、スライサーや包丁で千切りにしてもOKです。この場合は作ってから少し置くことで味が馴染みます。歯ごたえや食べるタイミングで切り方を変えてみるのもオススメです。

基本のキャロットラペ

シンプルな材料で作る基本的なキャロットラペです。ほんのり甘く酸味の利いたラペは、日本人にも好まれる味。酸味と甘みはお好みで調整してみてください。慣れれば、適当にササッと作れる便利なメニューです。

画像13

■材料

画像14

・人参 500g ※3本ほど
・クミンパウダー 少々
・飾り用のハーブやレーズン

基本のラペドレッシング
・ハチミツ 小さじ1
・ディジョンマスタード 小さじ2
・ハーブソルト 小さじ1 ※普通の塩でも良いですがハーブソルトを使うと美味しさ倍増です
・白ワインビネガー 大さじ1 1/2 
・オリーブオイル 大さじ4

■作り方
①人参をグレーターでおろす

画像15

②ボウルに塩と白ワインビネガーをいれ、塩が完全に溶けるまでまぜる

画像16

③ ②のボウルにマスタードとハチミツ、クミンパウダーを加え、さらによく混ぜる

画像17

④ ③を良く混ぜながら、オリーブオイルを少しずつ加える ※オリーブオイルを一気に混ぜると分離しますので注意!

画像18

⑤軽く水を絞った①の人参に、④のドレッシングを和える

画像19

⑥塩胡椒で味を整え、ハーブやレーズンを添えてでき上がり

画像20


ハーブ&ナッツのフルーティーラペ

画像21

最近はスーパーでもカラフルな人参を見かけます。そんなときはこちらのレシピを!包丁で細すぎない千切りにすると、時間が経っても歯ごたえが良く常備菜にもピッタリです。クミンシードを煎ってから使うので、香りも最高!グリルしたチキン、クリームチーズと一緒にパンに挟めば、デリスタイルのサンドイッチに。

■材料

画像22

・カラフルな人参 500g ※3本ほど
・リンゴ 1/4個
・アーモンド 適量
・ハーブ 適量 ※今回はイタリアンパセリとローズマリー
・クミンシード 大さじ1
・オレンジ 半個

基本のラペドレッシング
・ハチミツ 小さじ1
・ディジョンマスタード 小さじ2
・ハーブソルト 小さじ1 ※普通の塩でも良いですがハーブソルトを使うと美味しさ倍増です
・白ワインビネガー 大さじ1 1/2 
・オリーブオイル 大さじ4

■作り方
①人参とリンゴを千切りにする

画像23

②クミンシードをフライパンで香りが出るまで乾煎りし、すり鉢などで軽くすり潰す

画像24

③オレンジを絞り、みじん切りにしたハーブ、粗く刻んだアーモンドを、②と共に①に和える

画像25

④基本のドレッシングを作り、③に和える

画像26

⑤塩胡椒で味を整えてでき上がり。少し置いて味を馴染ませると、さらに美味しく!

画像27

味のコツはハーブソルト!マジックソルトなど、色々な種類のハーブソルトが販売されていますので、ぜひスーパーで見つけてみて下さい。ハーブで味の深みが出るので、普通のお塩には戻れなくなるかもしれません。お肉やお魚のソテーなどにも、相性抜群ですのでまだ「ハーブソルト」未体験の方はぜひこの機会に!

お家で過ごす時間がまだ続きそう。これを機に家の中のモノ、そして自分の心の中のコトに目を向けてみては?「いつも心に青空を」です。幸せって、実はものすごく近くにありますよ。ソレ!ワン ツー!ワン ツー!休まないで歩け〜!ソレっ♡

creator
ルーシー恩田 @say_it_with_lucys
アンティークバイヤー / IFA認定アロマセラピスト / ITEC認定リフレクソロジスト

画像28

20代に訪れたタイ・チャン島でのファスティング(断食)経験から、心・体・生活環境などを全体的にとらえる事により、本来の自然治癒力を高め病気に負けない体づくりを学び啓発される。会社員としてデザインの仕事をしながら英国IFAアロマセラピストの資格を取得。退職後は更なる経験と知識の向上のためイギリスへ渡り、英国ITEC認定リフレクソロジストの資格を取得。現在は家業のイギリスアンティークの買付と販売をしながら、アロマセラピスト的な視点で自家栽培の野菜とハーブを使ったお料理教室やワークショップを開催している。https://www.lucys-antique.com/


いつもサポートありがとうございます。 いただいたサポートは、花代や、取材時の交通費として使わせていただきます。