認知症に足浴がいい
「冷蔵庫 開けた理由が 分からない」
冷蔵庫を開けたものの、何を取り出そうとしたのか、
分からなくなったことはありませんか。
「あれ!私 ここに何しに 来たのかな」
部屋の入口に来たものの、何をしにこの部屋に来たのか、
分からなくなったことはありませんか。
笑い話で済めばいいのですが、認知症の始まりかもしれません。
自分が認知症になるのも、認知症の家族を介護するのも、つらいことです。
いきなり認知症になるのではなく、その前に軽度認知障害(MCI)という段階があります。
少なくとも、そこでなんとか食い止めたいところです。
認知機能の改善に「足浴」がいいかもしれません。
◆足浴で脳の血流が良くなる
「足浴は脳の血液の流れを良くする」と言われています。
具体的に、脳のどの部分の血流が良くなるのかを調べた研究があります。
それによると、前頭極と右背外側前頭皮質の血流が増えました。
この部分は、認知機能に関わる領域であり、
足浴により認知機能が改善できるかもしれません。
◆足浴でごきげんになれる
また、足浴は血液の流れを良くする効果だけでなく、
自律神経に作用して、リラックス効果や、よく眠れる効果もあります。
男女20名(平均年齢21.8歳)を対象とした研究があります。
足浴(40℃で20分間)をする群と、足浴しない群に分け、
「計算」をさせたり、「快い感情」を調べました。
その結果、足浴をした群は「計算」の回答数と正答率が良く、
「快い感情」も増していました。
足浴で頭の回転が良くなるだけでなく、
「ごきげん」になれるということが分かりました。
足浴により、心も体も温まりましょう。
参考文献
1)前田耕助ら:「温湯による足浴がもたらす脳活動への効果」,日本看護科学学会学術集会講演集 (39th-suppl): 133-134, 2019
2)廣尾千晴:「認知機能改善における足浴の有効性」,日本作業療法学会抄録集 53: 1242-1242, 2019
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