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執筆奮闘記 2 読者目線に立つ

執筆を依頼された時の私の率直な思いは、
「書くことがない」でした。

私の目標の一つが『子育てハッピーアドバイス』であり、
著者は心療内科医です。
「心療内科はいいな~。書くことが多くあって」と、
うらやましく思っていました。

「皮膚科はマイナーな科だからネタがない」
「自分の知っていることは、読者も知っているのではないか」
「大学で研究もしてないから、伝える情報を持っていない」
そんな思いでした。

ある日、ハッと気づきました。
心療内科医は多くあれど、本を書いている人は希ではないか。
『子育てハッピーアドバイス』を読んで気づいたのは、
読者が知りたいのは最先端の研究結果だけではない。
ネタは身近にある! ということでした。

「広告の防ダニ布団は効果があるのか」
「シミとりヒット商品、◯◯クリームは、本当に効くのか」
「ぬり薬はいつぬれば最も効果的なのか」

こんな身近な、素朴なことが知りたいのでは、
「読者目線」が見えてきたのです。

その目線で文献を探すと、面白いものが見つかりました。

「保湿剤を体に塗る場合、入浴直後と1時間後で差がなかった」
「夏に学校でシャワーをした群は、アトピー性皮膚炎が軽快した」
「大きな道路から150メートル以内に住んでいる人は、排気ガスのためか老化が早かった」など。

長年染みついた「医者目線」から脱却し
どうすれば「読者目線」になれるか。
私の奮闘が始まったのです。

【新連載】 それいけ! 花まる先生


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