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アップデートが必要*欲しかった棚の話*


少し前のこと。

お昼休みに何気なくスマホを見ていて、ふと、「あの棚」のことを思い出した。

その棚が「購入出来ないかなー」と、検索をかけてみた。

ずっと忘れていたけれど、何年か振りに
急に思い出した。

「あの棚」というのは、今から10年くらい前、当時購読していた雑誌の整理整頓の特集で取り上げられていた、読者さんのお宅の棚のことだ。

とても高級…とかではなく、シンプルな木の棚。
幅が2メートル近くある大きなものだけれど、自分で組み立てられるもの。

その後、別の雑誌でも同じ棚を使っている方の写真を見掛けて、
「こういうのが欲しかった‼︎」
「やっぱりコレが好きだなー」
「リビングのカウンターの下に置きたい」
…と思うようになった。

どこのメーカーの、何という商品なんだろう。
雑誌にも細かい情報は掲載されておらず。

その雑誌は今も取ってあって、全然見返したりはしていなかったのだけれど、棚のことはずっとアタマの片隅にあった。

結局、どこの何かがわかった段階で、その商品は廃盤商品だった。

時々検索を掛けても手に入れる術がないまま、気付いたら10年が経っていたのだ。

その間、我が家のカウンター下は、それ以上に気に入った棚が見つからず、不在のまま。

別の部屋で使っていた棚を組み合わせて凌いでいた。


…そんな状況の中、久しぶりにふと思い出して検索を掛けてみたのだ。

すると。
なんと購入出来る「あの棚」が出てきたのだ。

もちろん、手に入るのはユーズドのものだが、とても状態の良いものだった。

「もう、コレは運命だ‼︎
やっとやっと、我が家にやってくるタイミングが来た‼︎」と心が震えた。

しかし、金額のこともあるし、大きなものだし…何より、今まで夫や娘に強く思っている棚がある、ということを伝えたことがなかった。
もう昼休みも終わってしまう。

帰って家族にプレゼンしてから購入しよう。


帰宅して、家族に伝える前に、改めてカウンター下でサイズを確認して、イメージを膨らませた後、再びサイトを開いた。

すると…
売り切れてしまっていた…。泣

膝から崩れた。

しばらく立ち直れず。

…しかし、落ち着いて現在のカウンター下を見直すと、置いてある大半が娘に関する物。

2階に自室があるのだが、小学生から学童で帰りが遅かったり、部活で忙しく過ごしていた為、2階まで毎日重い荷物を運び、翌日降ろすのも億劫になり、すぐに宿題や勉強に取り掛かれるリビング学習スタイルが出来上がってしまった。

その娘も進学が決まり、春には自宅を離れることになった。

そうなると、このスペースはかなりスッキリすることになる。

2メートル近いサイズの棚では持て余してしまうだろう。

結局は、娘の物を置くために長年イメージしていたのだ。
そこからアップデートが必要なタイミングが来た。

私はもともと、モノを所有したい欲が強い。
多くを持ちたい人だった。

そして、モノを持ってしまうと、それに命を吹き込んでしまう。小さい時からそうだった。

そうなると、手放すのが大変で、時間をかけて気持ちを整理して、やっと手放す…という。手放すまでにとても時間が掛かる。

この数年、片付けと向き合うようになって、少しずつ手放せるようになっていって、シンプルに、より身軽に生きたいという気持ちが強くなった。

家の中にあるものは、自分1人でも運べるような、コンパクトなものにしていきたい。

「あの棚」も、大きいけれど組み立て式だったから、そんな自分の中の条件にも見合った最高の棚だったな。

ちょうどこのタイミングでの出来事。

ご縁がなかったのは残念だったけれど、実はずっと私の中で共に過ごしてきた。
今までありがとう。

もともと、娘が出るタイミングで片付ける予定だったけれど、そしてその片付けも寂しさがあるなぁと思っていたけれど、私の目指す軽やかな生活に向かうための、なんだかかなり前向きに、ワクワクする片付けになりそうだ。
(因みに、夫は元々ミニマリスト気質なので、スッキリさせることには前向きだ。一刻も早く片付けて欲しいと思っている。)

少なくなったモノを置くための小さな棚を改めて探してみよう。

もしかしたら違うもので代用出来るくらい、スッキリさせられるかもしれない。


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