見出し画像

Floral Art??

こんにちは。エイミーです。
年の瀬のお忙しい時期とは思いますが、アートのおはなしをさせて頂きます。

花はアートなのか?

この私の疑問をサブタイトルにしたいとお伝えしました。アートって言ってもちょっと幅が広いので、ファインアートと言う方が正解かな。すごく挑戦的な質問ですが、なぜ私が、こんな疑問を持って解決したいのかというと....

Akiva Zama個展を開催した日に、
”どうだ!これがフラワーアート(又は Floral Art)です”と花とんぼの人として胸を張って言えるよう、説得力ある作品と しっかりとキュレーティングされた空間での発表を目指すためにこのサブタイトルをnoteにつけてみました。



今日は、もう少し詳しく、フローラルアートをお仕事にしていくにあたって、疑問に思っている点を幾つか並べてみようと思います。

1. マーケットに出ずらい
枯れてしまうので、市場に出にくい。Secondary Artとして作品を手放して行くことも難しいです。では、個展ではどのようにして利益を出すべきか考えていかなければ。

2. 花が美し過ぎて、、
例えばの話。ピカソはSennelierの画材を使っていた事で有名でした。でも、ピカソの作品をみて、”あ、この絵、Sennelier使ってる。Sennelierの主張は激しいなぁ” みたいなインプレッションが先に来ることはあまりないと思います。ピカソの作品が素晴らしいから、何の画材を使っているんだろう?という流れが殆ど。もう少し分かりやすい例だと、写真家が、どんなガジェットを使っているんだろう?と気になるパターン。
何が言いたいかというと、フローラルアートの画材は、花です。作品のテーマ選びが難しい。ぱっと見て、わ!綺麗な花たち!になりがち。 花を使って例えば”痛み”を現そうとすると、どううればいいのだろう? 私、つくりてではないのでこんな悩んでも仕方ないのですが、アートならば、花の美しさを通り越してもう一層深い影響を鑑賞者の方々に与えて行きたい所です。

3. 尊すぎる
前述に続き、花を使わせて頂いています。私の小さな経験だけですが、フラワーアートで使う花って、咲いた場所から離れ、根っこから引っこ抜かれてます。 水に入ってるものもあればそうでないものもあり。もう枯れることに向かっているんだなという意識をしてしまうと、鑑賞の際に複雑な気持ちにもなります。Damien Hirstが子牛をまっ二つにしてホルマリン漬けにしたときに、死の表現に大絶賛のなか、、小娘の私はうっわ生理的に無理!!でした。 仕事で見なければいけない時もあったのですが、生理的に無理が最後まで抜けなかったのを覚えています。話がそれましたが、命や種を美術として扱うというのはハードルが高いのです。もちろん生き物も植物もアートだとは思っています。でも、属する場所から抜かれてしまった花で作ったものはアートなのか?そうおもうとLand Artとも少し違う気がするし、フラワーアートを掲げるうえで、花の命を拝借している事実は無視出来ないトピックだなと思っています。

4. 展示空間に限界あり
アート個展なので、植物園のようにはなりたくないけど、生花を拝借するにもあたって、展示空間を選ぶ際には色々な条件が出てきそう。

5.フラワーアーティストの活動の幅が広い
アーティストという名前でお仕事してる以上、制作を続ける時間も学ぶ時間も確保しなければいけません。フラワーアーティストって隣で見ているととても多忙。朝4時台に市場にいって、生け込み、制作、発注、店舗管理、やっと手の空いた時間に作品づくり。 花束を作る作業と、インスタレーションを制作する作業は違います。 アーティストは、つくり続けなければいけません。手が鈍ると作品の仕上がりに影響します。花屋の仕事とフラワーアーティストの仕事。そこの線引きをしっかりやっていくのが課題です。


上の作品は、2014年のハウステンボスでの展示。
*アキーバ身長約195cm。

この作品、実際には見ていませんが、スケッチをみせてもらった事があります。そのスケッチを観た瞬間、訴えてくるもの思い出すもの表現したいもの私の中で忘れてたものが 走馬灯のように頭に浮かんできました。

まさにアートって鑑賞者へのそういう感情を引き立たせるものなんです。正解不正解はまったくなく、デザインされたものでもない。新聞では最悪な作品!って酷評されていても、世界の裏ではその作品を観た誰かが泣いて喜んでいる。だから私、アートが大好きです。

ただ、アートビジネスに携わっていると、
”ファッションはアートだ!”とか”あの映画はアートだった!”という言葉を聞くと、、げげげって思ってしまう人間になってしまっていました。同じように、 花はアートだ!と言われると、、げげげ、、説明しなきゃなぁという気持ちがめらめらしてしまうのです。

素直にお花もアートだよね。って認めればいいものの、確認するまで認められず、、しかもフラワーアートというジャンルで個展をしようなんて言い出してしまったからにはという気持ちで、書いています。

次回は、このハウステンボスの作品が何を訴えて来たのかもう少し詳しくお話します。スケッチも公開しようかな(探します)

小言ですが、美術を辞書で調べると書いてあるのが、人間による視覚的な表現。その視覚的表現を、作った人が鑑賞者に受け渡して、受け止めてもらって、アートになると思っています。そういう面では、花を使ったアートも多様多種なメッセージを作品を通して伝えられると信じています。課題はありますが、クリアすべく、頑張ります。

読んで頂き、ありがとうございました。


読んで頂きありがとうございます。地域のこども達に無料でアトリエを開放して、花や植物に触れるワークショップの定期開催を目指しています。その際に使用する道具の資金に使わせて頂き、随時noteでご報告します。