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シェアハウスひだまり 林田 直大さん

ハナウタカジツってこんな人。
生産者なのにすごい営業努力をしていますよね。
いろんなイベントに参加したりネット上でも活発に活動されていたり、なかなかここまで自発的に動ける生産者はいないと思います。

林田直大さんはHidamari株式会社にて代表取締役を勤めています。
2012年に熊本初となるシェアハウス「ひだまり」をオープンし、
今では全国各地でシェアハウスを運営している、まさに敏腕起業家。
シェアハウスとは、一つの物件で複数の入居者が暮らし生活を共にする共同住宅のことで、
現代社会の生活拠点の1つとして今かなりの注目を集めています。
そんな次世代のライフスタイルの場を提供するのがHidamari株式会社です。

林田さんがシェアハウスの経営を始めるきっかけとなる出来事は高校時代にありました。
友人とのトラブルで学校に行けなくなってしまった時に、
塾などの学校外のコミュニティのお陰で立ち直った経験が今の活動の根本にあるのだそう。
学校という狭い世界の中で考え悩み、ふさぎ込んでいた自分を変えてくれたのは「人」と「居場所」。
その大切さを忘れずに、現在は自らがそのコミュニティ(=居場所)を提供されています。

【シェアハウスひだまりのあり方】
林田さんが運営しているシェアハウスは、
何か1つのコンセプトを冠している「目的一致型」ではなく「コミュニティ型」のシェアハウスです。

例えば、手塚治虫や藤子不二雄、石ノ森章太郎といった名だたる漫画家を排出したことでも有名なトキワ荘は「漫画家を目指す」という共通の目的を持つ者同士の集合生活圏です。
このように何か1つの共通目標を持った者同士が集まるシェアハウスは「目的一致型」と呼ばれています。

「うちはそういうのではなくて、どちらかというと世間一般の人たちが想像するようなシェアハウスです」と林田さん。

何か共通の目標を目指す人たちの集まりではなく、いろんな人が集まる場所。

住人同士の関わり合いを大切にできるような居場所でありたい。その思いから、特に細かな規定やルールは設けずに、基本的には誰でも入居できる体制での運営を行なっているそうです。

林田さん曰く「シェアハウスに入って出て行く人は成長する」のだそう。
自分と相手との違いを認識して、お互いのバランスを見ながら共生していく大切さを学ぶことで、より豊かな人間になっていくことのできる環境がそこにはあります。

「人との距離感や尊重する部分の違いを分かることはとても大切ですよね」。

確かに、全く知らない人たちとの共同生活なんてシェアハウスでもなければなかなか体験する機会はありません。

お互いの意思や主張のバランスを取りつつ、折り合いをつけながらの生活は難しそうな反面、とても良い経験になりそうです。

シェアハウスひだまりに集うのは、今の世の中に思うところがある人たち。
やりたいことを探していたり、現状に満足をしていなかったり、価値観を広げたくて入居してくる人が多いようです。

「多様な生き方、価値観に触れることで自分の見識を広げていく場所。

そんなコミュニティであるために、年功序列ではなく、あくまでも1人の人間同士としてフラットな立場での関係性を構築していける場所であり続けたい」。

学ぶ場所でもあり、帰るべき場所でもあるシェアハウス。林田さんの暖かい思いを感じました。

【「人」と「居場所」が必要な人が世の中にはたくさんいる】
今でこそ表立って活発的に活動をしている林田さんですが、高校生時代には居場所がなくて悩んだ時期がありました。

しかし学校以外の新たなコミュニティに参加することで「学校だけが世界じゃない」と思い至ったそう。

「どうしてこんなちっぽけな世界で悩んでいたんだろう」と考えるようになり、それからは学校にも通えるようになったそうです。

そして、林田さんがシェアハウス運営をするきっかけとなったのは、鹿児島旅行で訪れたゲストハウスでした。

「こんなに暖かい場所があるんだ」とその魅力に囚われ、その後には世界一周をしながら、世界中のシェアハウスを見て回ったそうです!消極的だった自分がここまで変われたのはまさに「人」と「居場所」のおかげ。

そんな思いで始めたシェアハウス運営も、今では20棟以上。

世間の人たちがいかに新しい「居場所」を欲しているのか、そのニーズを受け止めた故の結果ではないでしょうか。

林田さんに今後についての展望をお伺いすると「仕事と家族のことを考えていきたい!」との力強い言葉が返ってきました。

「自分は熱しにくく冷めにくいタイプ。漫画とダンスとシェアハウスは今までも、これからも熱中し続けると思います」。

その一方で、安定は求めておらず常に満足していないという林田さん。そのストイックな一面として先日、新規事業の「シェアホスト」が発表されました。

これまでのシェアハウスは誰も住んでいない空き物件を活用した事業でしたが、今回新たに始まった「シェアホスト」は、物件のオーナーが実際に住んでいる自宅の空き部屋を活用したシェアハウスです。入居者と同じく、物件オーナーもいっしょに暮らします。この取り組みの第一弾で、現在、ワークスペース付きシェアハウス「アートワーク茅ヶ崎」が公開されています。

やりたいことが見つかればどんどん挑戦していくつもりで、これからは新規事業も行なっていく予定だそうです。

みんなの居場所「シェアハウスひだまり」を運営する林田さん、今後の活躍にも注目ですね!(聞き手/ライター 中山茉莉亜)

今回、お話を伺ったのは シェアハウスひだまり 林田 直大さん
シェアハウスひだまりHP

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