62| ひかり
ときは啓蟄。
植物園を歩くと、“冬ごもりをしていた虫が、姿を現し出すころ” 宛らに、小さな虫が大量発生中!
陽の気にあてられてか大円舞・・・。
文字通り、こちらの瞳の中(正確には眼面)にまでダイブしてくるほどで、一週間後、手には透明フェイスシードを持ってふたたび歩きましたが、虫たちの円舞はやんでいました。
いのちの芽吹や光彩、開花。淡々と、刻々と。
とまらず、移り変わり、流れてゆく光景に、なんだか励まされるいま、この瞬間。
日々の稽古場。−うつわ−
お茶盌を選ぶ際に、“あるものを全部みてみたい”と、リクエストあり、予定なく、器を畳にひろげることとなりました。
いま、わたしの手元にあるお茶碗やお道具は、わたし自身に由来するものは数少なく、様々な流れから、
とゆずり受け、集っている器がほとんどです。
道具あり、道具をつかわせいただけることが、どれほどありがたいことか。
器あり。その器に、注ぐことのできる、そのことと、同じように。
3月、弥生のサイコロは、「すみ(炭)」「すみ」と出て、もう一度振ると、「浄」。
ゼロへと。空の青はよりあおく澄みわたり、ひかり。ときは春分へ。
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