94|まほう
桜の季節に出逢い、はじまりは、桜の木の下でのヘアカットから。
その後、夏の風吹く頃から、自宅(サンドウ庵)にて、出張ヘアカットをお願いするようになったあかりちゃん。そのうち、メイクアップのセッションもお願いするようになり、月一回、ないしは二回、共に過ごすように。
はじめは、近くのヘアサロンでお仕事のある日の仕事終わりに寄っていただいて、セッション前後の時間も含め、ご飯をご一緒したり、ゆっくりお茶したりしながら。
季がすすみ、日の沈む時間が早くなると、「自然光のある昼間の時間帯にしましょう」と、わざわざ岐阜から出張に来てくださり。
それでは、と、お昼に、近くで漢方の薬膳鍋など楽しんでから、キラキラ差し込む明るいひかりの下、リラックスして、セッションを心ゆくまで愉しんだり。
髪に、触れるか触れないかの、ひと息、ひと手。
皮膚に、おりるかおりないかの、ひと指、ひと筆。
そのなんとも形容しがたい心地のよさと、彩に、溶けてしまう…。
触れるところから、リズムが透き通り変調して、新たな中心をみつけておさまってゆく。
なんて、つべこべ書くより、これはひと言、〈まほう〉と、言ったほうが…!(笑)
まほうを、まほうとして、認めること。
まほうを、まほうとして、扱うこと。
まほうを、まほうとして、つかうこと。
まほうが、まほうとして、ここにあること。
そんなことを、あかりちゃんのひと手、もしくはひと指、ひと筆が、いつもわたしに、そっと吹く風のように。爽やかに、軽やかに、おしえてくれます。
そんなあかりちゃんの、新しいまほうの実験。
しずかにそっと、育まれながら。
わたしにとっても、とても大切なヘアメイクという〈まほう〉。
これからも大切に、そっと、育み続けてゆきたいと思います。
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