見出し画像

#126 「半沢直樹→ゴールデンスランバー」の順で鑑賞することによって起こる奇跡について

実はこの「ロックスターになりてえなぁ」は3度目の正直だ。今はnoteにいろいろ書いているが、その前にアメブロにも書いたし、ワードプレスで立ち上げたHPもあった。今回でブレイクできるといいのだが。
アメブロに書いたときに、一番アクセス数が高かった記事がこれだ。自分での以外なのだけど。

===
「秘密箱」と呼ばれる、伝統工芸品ぽい箱の存在をご存じだろうか?
このまえ箱根を旅したときに、あちこちの土産物屋で見つけた。

秘密箱

この木箱にはいくつかの可動部分があって、それを決まった順番で動かさないと、箱を開けることができない。
先日、ロックスターはこの秘密箱みたいな笑いと出会った。
箱の可動部分に当たるのが、映画「ゴールデンスランバー」(2010年)と今年の大ヒットドラマ「半沢直樹」(2013年)である。
時系列の順で観たのでは、この秘密箱は開かない。
パーツが2つしかないので、答えはその逆しかないのだが、「半沢直樹」→「ゴールデンスランバー」の順で観ることにより、隠された笑いは解き放たれる。

ふだんTVドラマに関心のないロックスターが、「半沢直樹」を第1話から観ることができたのは、幸運としか言いようがない。「半沢直樹」の人気のひとつは、堺雅人、香川照之、片岡愛之助など個性派俳優の演じる、やたら濃いキャラクターにある。シリアスなのに、コミカル。ロックスターも大衆のひとりとなり、ドラマを大いに楽しんだ。

「半沢直樹」の次のクールに、同じく堺雅人主演のドラマがあるというので、そちらも観てみることにした。「リーガルハイ」である。キャラが180度違う! コントをやるときのウッチャンみたいだ。
この人はいったいどうなっているんだ。そういえばと、ここで、映画「ゴールデンスランバー」に思い至る。そういえば、堺雅人が主演だったはずだ。
ロックスターは、伊坂幸太郎氏の大ファンで、小説のほうは読了したものの、この感じはハリウッド映画でないと出せないと決め込み、映画のほうは放置していたのだ。
借りてくるか……。
こうして、それと知らぬまま、ロックスターは秘密箱を開こうとしていた。

映画「ゴールデンスランバー」

映画もなかなか面白い。
複雑に張り巡らされた伏線の妙を楽しむというよりは、ストーリーのテンポのよさを楽しむことができる。
しばらくして、佐々木一太郎が出てくる。作中の敵のボスキャラである。
ロックスター突っ込む。
「大和田常務じゃねえか!」
そのひとは、「半沢直樹」で、黒幕の大和田常務を演じた香川照之だったのだ。
思わぬ偶然にテンションが上がる。
こんなに前から、半沢直樹VS大和田常務のバトルがはじまっていたとは。

で、秘密箱が開くのはラストのシーン。
ゴールデンスランバーのネタバレにつながるので、ここに書くことはできない。
が、ゴールデンスランバーの制作陣が、当時どうあがいても予測不可能だっただろう笑いがそこにはある。
たいへん感動的なシーンなのに、ロックスター爆笑した。

と書くに留めておく。

なお、映画を観たあとに小説を読むと、「このシーンは実はこんな意味だったんだ」と新たな発見があると思う。きっといくつもある。伊坂マジックの真骨頂がそこにはある。

映画「ゴールデンスランバー」→小説「ゴールデンスランバー」

この秘密箱もなかなか侮れない。

小説「ゴールデンスランバー」

===

面白い作品と面白い作品。
そして、その組み合わせでいっそう面白くなる。ぜひ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?