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BRM304群馬200小京都をめぐる旅 ~コバンザメ爆風に死す~

今シーズン開幕戦

去年の秋に事前認定で走って以来、200km以上走るのは初めて。その間にコロナウイルスにかかって、トレーニングしても持久力が落ちたままのブルベ。自分の要素を見ながらというつもりで参加。

スタート前のブリーフィング中はお腹を痛めていて、いつものようにトイレ籠もり。近年稀に見る量がでたので「おっ!幸先いいな!!」とご機嫌でGPSのルートデータをいじっていたら、PC1までのデータを消去してた。ふふっww

ヤバい人には逆らわない(鉄則)

最後尾近くからスタート。水上にんにくでニコニコ雨を浴びていた「マカロン」とはじめてのブルベで遠距離雨攻撃をしてきた「きむ」の2人のシャーマンと一緒。まぁ今日は雨は降らないだろう(フラグ)


参加者も多いので長い隊列になってしまうのを、僕らは意図的に分裂させながら南下していく。急いでも市街地では信号で変わらないし。遠くから「ゴウウンンンンググフフォゴゴゴゴッゴゴ」っていう異常な音で来たたっちーさんとも合流。PC1までは基本4人で移動することに。

たっちーさんのセルフ拘束具

たっちーさんを抜く気が起きなかったのが正確かもしれない。AJ群馬にはS級冒険者ことランドヌールが何人もいるけど、たっちーさんは最上位である。

ファットなバイクに乗っているのは「ロードバイクだとゴールが開く前に着いてしまう」不便さを補うためのハンデだと言われている。

恐ろしいから大人しくコントロールされている方がいい。幸運なことに今日は人権有りペース運行なようで、気持ちよくコバンザメさせてもらった。


遅れる人が出ると加速する大人たち

56km地点のPC1でたっちーさんはグッバイ!

僕がトイレでもたついていると、きむさんとマカロンさんは出ていっていた。薄情者め!

思い返してみると、この2人はヒャッハー系男子である。気づくとすっ飛んでいくのをたっちーさんが止めていただけで、蓋がなくなればこのざまなのだ。登りで無駄にパワーを入れているのが遠目でも分かって、ナメクジ投げつけてろやろうと心に誓った。

合流後も、マカロンが補給食を落として止まれば、きむさんは逃げを打つ。合流すると明らかに速度が落ちるから悪意のあるアタックだ。僕はそんな2人を「おっ…速いな…」と観戦しつつ、後ろにぺったりくっついて体力温存…


ウクライナ戦争に飛び込む(大規模な野焼き)

https://www.bbc.com/japanese/61655617

数十キロ先に黒煙がいくつも立っているのが見える。ウクライナ戦争の写真を参考に付けたが、これの比ではない。そして、そのど真ん中に私たちは突っ込んでいくのである。


その正体はヨシ焼き。その規模は衛星写真にも映るほどで、PC2の古河市周辺ではススや灰がそこら中に飛び交っている。黒煙のエリアに入ると世界の「色」が変わってしまう。目にゴミが入って痛い、痒い、鼻水が出るなど参加者の健康被害は凄くて、区間を抜けても症状は続いた。

シャーマン2人は雨ではなく灰を降らせた。クソofクソ。



トラック大好き丸

PC2(107km地点)あたりできむさんとマカロンさんとはグッバイ!

黒煙の住宅街を抜けると真っすぐの広めな片側1車線の県道で、トラックの量も多い。バイパス走行で育った身としては好き。

途中でくれはの旦那とOnoさんが後ろにいることに気づいた。くれはの旦那はご近所さんで「くれは」という柴犬の大量の猫とZwiftと生活している。

お二人を連れて、トラックが通り過ぎる風を利用して速度を上げていく。向風+登り貴重だったが、他の参加者を壁にしたりもしつつ、PC3(130km地点)までは順調に行った。

PC3に着くと、コンビニでくれはの旦那に「残り70km、男牽きよろしく♡」と言われた。とはいえ、二人とも僕より明らかに速いから、どっかで消えるだろう(フラグ)


ホップステップ向風

くれはの旦那
「男牽きよろしく♡」

わい
(せやろか?)

結果:通算60kmほど先頭でした!

ゴール地点までにはいくつか市街地を通るのでスピードは乗らない。それ以上に、ゴールに近づくほど向風が強くなる。登り坂と違って強弱が一定ではない向風には頑張らないほうがいい。風で姿勢を維持するのにも体力を使うし、そもそも風が強いとペダルを踏むのも難しい。

強靭なランドヌールたちのチャレンジの中でも、リタイヤ要因のトップは向風。体感以上にパワーを消費してしまうのが向風なのだ。というわけで、頑張るのをやめた。頑張るのを止めるとゴールも遠くなるのだが…


虚無

ゴール地点の爆風の様子を御覧ください。

メンタル的にも嫌気がさし、水も切れて、腹も減ったので残り30km地点でコンビニ休憩をとった。脚は大して疲れてないのにグッタリする。このルートはよく使わて、いつもこの近辺で休憩している。実は風とか関係ないのかも。

スマホでAJ群馬用のインフォメーションを見ると、誰かが落車でリタイヤして他の参加者たちが救助活動したぽい。やっぱ道を走ると危険はあるよね。

リスタートすると休んでいる間に靴下がズレて、ゴミが足の親指に刺さってしまう。くれはの旦那とOnoさんは先に行ってもらう。結局、取り除くのに3回もストップ。1人になってしまうと、やる気がさらに消えてしまった…。


びっくり!合流!

風、風、風、風、風、風、風、風、風、風

あまりにも進まない。「体力落ちたなぁー」「やっぱ目標もって走ってる人は違うよなー」とか、ネガティブをキメる。妻のパイオツを揉んだり埋もれたりするイメトレをしてみたら、ちょっと元気になった。

ゴールまで残り10kmちょっと。

「前はこのあたりできむさんとバッタリ合流したなぁ~」

みんなどこでなにしてんだろ…とぼんやり考えていたら、きむさんとマカロンさんに追いつかれた。わぁ…びっくり…。

2人とも風には苦しんで似たペースなので、ちょっとポジティブに。


花なんていらないよ!

残り3.5km。国道17号を北上してから利根川を渡ればゴールです。
国道に出るや

きむさん
「んじゃぁ、最後に花を持たせてあげるから前を牽いてよ!」


「いらないよ花なんて!もったいないし!!」

はい、先頭になりましたー。利根川を渡る大橋は遮るものがないので一層凶悪で、押して歩く人もいたみたい。橋を降りるとすぐにゴール地点。10時間30分ぐらい。

達成感もなく、やっと終わったわ…。

AJ群馬ではよしおか温泉スタートだと、出走者には無料温泉チケットが貰えます。とりあえず、風呂に入ろ…。


たけのこがあると聞いて

AJ群馬内の一部で行われている
「きのこの山とたけのこの里戦争」

代表がきのこ派なのでゴール地点にはたけのこはありません。
が、今日はたけのこがあるとのこと。

サイコパスか?????

あとでスタッフの有志が買って来たたけのこの里を
「こんなもの!!」「土に埋まっとけ!」と投げ捨てていた。

親でも殺されたんか?????


1日で大きな徳を積んで解脱した男

  • 落車した他の参加者を救護する

  • 出走前にケガをしつつ出走した参加者に「リタイヤしなさい」と説得する

  • 他の参加者が落としたブルベカードをゴールまで持ってくる

人生で1つあるかないかのエピソードを1日でコンプリートした人がいるらしい…。


無料牛丼おいしい

19時30分 に予定通りゴールは撤収。
スタッフとしてお片付けを終わらせると、すき屋の牛丼チケットをもらった。これ幸いとウキウキしながら近所のすき屋に入ると、対面に代表。

代表
「行動パターンが同じだったようだな」


その後の行動も同じだった

~終~


追記:
「今日、のっちさん走ってるの?」と聞かれたとき、「え?見てないから不参加なんじゃないっすか?」って走ってるときに適当な説明をしてましたが、トップスタートトップゴールだったそうです。

※のっちさんとは?
愉快なおじさん

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