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とある赤レンガ倉庫の研究ノート②

4月9日、この日は今年度最初の,、研究室でのゼミがありました。
各学生は、仲間と指導教員を前に、今年度の修士論文、卒業論文、卒業設計のテーマや活動予定について、発表してゆきます。

僕はもちろん、昨年度から調査を行ってきた旧広島陸軍被服支廠倉庫について、その概要、調査内容、活動報告等を行いました。ゼミ全体に見せるのは、これが初めてです。新しい後輩たちもいましたし、少し緊張しました。

とは言え昨年度は1本のみながら学会論文を提出できましたし、調査の蓄積はありました。たどたどしい発表だったでしょうが、なんとかゼミメンバーに、この建物の大枠を伝えることはできたと思います。

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発表を終え、先生から評価とコメントを頂きます。

評価は、可もなく不可もなく、といった印象(笑)

しかし頂いたコメントから、一気に視界が開けます。

「あの建物の特徴は、まずは建築計画・意匠的な側面に、次に鉄筋コンリートと煉瓦を併用した構造的な側面に、そしてその建物が4棟並ぶ、配置計画から見た側面にあるよね。この3つの視点から、他のすべての陸軍倉庫を調査して、その中での広島の倉庫との共通点と相違点を見出してあげれば、多くの人が安心して建物を位置づけられるんじゃないかな。」

当たり前のことと言えば、当たり前の指摘を受けました。しかし、ある建物の調査に没頭していると、こういった広い視点を見失いがちになります。このコメントで、どうも修士論文の方向性は定まったかな、という印象を受けました。ひとまず、全体を見失わないようにしつつ、できることから把握していこうと思います。

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