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ピンクの効能。

長年お仕事をご一緒しているお客さんから、ある時指摘されたこと。
「kumさんってデザインでピンクを使う時って絶対、暖色系ですよね。サーモンピンクとか」
ドキッ。
たしかに、チョコ菓子はブルボンアルフォート、スナック菓子はカルビーのさやえんどう、ちょっと贅沢する日は森永ビスケットのチョイス(マリーやムーンライトは全く買わない)と判で押したように長年買い続ける私は、ピンク系の絵具でも同じような色ばかりを買っているし、パソコンで制作する時だってピンクには絶対CMYKのYがゼロじゃないのでした。

この前、大腸カメラの検査を受けて、モニターで自分の腸をじっくり見ることができたのですが、その色が自分の好きな色でした。今までなんでこういう色が好きなんだろうと思っていたけど、内臓の色だから親しみを感じるんでしょうか。動物の耳とか舌、鼻周辺のピンク色にも美しさを感じるのは、生命の色っていうイメージが伝わってくるからなのかも。

そんなわけで、3月はピンク色のものをここに載せて、少しでもほんわか気分になれたらと思います。世の中色々あって、不安なことや気分が滅入ることなども多い今日この頃、ふんわり楽しくて優しい気分にさせてくれるピンクの効能に浸りたいものです。

私は昨年の春にも同じような心境になっていたようで、部屋にピンク色のコーナーを作ったことがありました(画像は去年のもの)。

それでは、ここから私が仕事などの参考に保存している様々な紙類からピンク系のものたちを一気にご紹介します。

・表紙だけ保存・・・任天堂DSの女性向けパンフレット(入手年不明/2005〜2010?)スキャンでうまく色が伝わりづらいかもですが、発色が素敵。

・右:バレンタイン時期のDEBAILLEUL(ドゥバイヨル)のパンフレット(2019)左上:ナチュラルキッチンのリーフレット(年代不明)、左下:シロツメ社の展示会の案内はがき(2007)・・・こちらも私好みのピンクたちです。

・ルミネ新宿1・2・ルミネウエストの冊子(14p/2010)・・・とてもおしゃれで何度も開いて眺めてしまいます。ピンクは少し青味がかっており普段の自分の発想では出てこない配色に憧れます。メガネのお姉さんのキャラも好き。

・フェリシモ プレゼントカタログ(40p/2011)・・・この2ページ目が特に気に入っていたようで、折り返した状態で参考の箱に長年保管しています。自分の私生活(部屋)にはないマゼンタが新鮮。そういえば、仕事で一時期「フューシャピンク」でと指定されることも多かったです。

・劇団の公演チラシ(かるめ屋 リラライラック/2008?)・・・劇団のチラシって素敵なものが多くてこの一枚も出先で手にして大事に保管しているものの、公演自体は観ることができず。ほんの少し青みがかったピンクがいいなぁ。

・右:ソビエト時代のアートフェスティバルのパンフレット(古代文化のモニュメントを紹介/1964)、左:映画『ペネロピ』リーフレット(2006)・・・マゼンダを潔く使うと甘さを通り越してカッコよく仕上がるんだなぁということで。金との相性も抜群です。

・左:手塚治虫記念館での「’80sガーリーコレクション」のチラシ(2018)、右:ソニープラザのバレンタイン用パンフレット(16p/2010)・・・レトロポップなデザインやバレンタインのラッピング商品の仕事をすることもあるので、ファンシーグッズやキャラクターグッズを見に駅ビルなどを時々のぞいたりもします。

自分の手持ちのものじゃないんですが、ピンク×ソニープラザといえば、先日お店でこんな地球儀を見かけて、思わず見入ってしまいました。下のオンラインストアのスクリーンショットからショップへ飛べるので、細部の可愛さをご覧ください。


さて。ここからはフリーペーパーではなくお店で購入したものを少し。
・伏見稲荷大社の鳥居のそばにあった小さな雑貨店(閉店)で購入(2010頃?)。忍者の方が特に好きで、とても気に入って大切に少しずつ使っています
(紙で請求書を送らなくなってから、使う頻度が減ってしまいました)。発売元や作家さん名が不明で申し訳ないですが、この線が素晴らしくて憧れ。

・rifle paper co. のギフトカード(封筒付き)・・・実際はベースは優しいオフホワイトです。ここまでピンクを載せてきてアレですが、私は別にピンクが特に好きだ!というわけでもないんだけど、やはりサーモンピンク、コーラルピンク、シェルピンク系には弱いようです。あと、犬にも弱い。

・FANTE FLAG "ASAFO"(TOKYO KAN KAN CO.LTD)のポストカード・・・随分昔に買ったものですが、色合いといいフォルムといい絶妙です。ピンクって、大地の色でもあり、空(夕暮れ)の色でもあるんですよね。もちろん命をいただくときのお肉の色でもあるし、自分の体の内側の色でもあると。

・表紙だけ保存・・・「Highlight for children」(1990/2010年代に神保町のみわ書房で購入。カバーイラストはJarome Weisman?)、表と裏で間違い探しになっていて、冬のままだけど左手前のピンクの建物数軒の奥の木に花が咲いていたり、さらに奥の木がピンクになっているのが可愛らしいです。

ここからは最近の身の回りのピンクについて。
1月に博多へ出かけて、太宰府まで足をのばしておみくじ を引いたところ、内容もとても嬉しいものだし桃色のおみくじが可愛らしいし、というので今も棚に飾って毎日眺めています。

先ほど「桃色」と書きましたが、天満宮といえば梅(訪れた1月はまだ早かったので、目にしたのは少しでしたが)。このおみくじは私に満開の梅や、自分の運勢もそのうち花開くことを想起させてくれます。

そして、3月に入ってから、イラストを担当したお仕事の商品サンプルが届いて、その台紙がピンクで可愛らしくて(下はTwitterのスクリーンショットです)。

また、春といえば花粉です。ヒノキ花粉に弱い私の辛さのピークは少し先ですが、すでに家でも布マスクをつけたり、外出するときは布マスクのポケットにマスクスプレーをしたティッシュをINして、その下に不織布マスクを二重付けするなど必死です。布マスクは以前お店をしていた時に販売していたものの在庫で、ピンク系は2種類あるんですが、つい、黄味がかった方ばかり使っちゃいます。下に敷いている布も昔デザインしたもので、やはりピンクは好みの色になっています。そりゃお客さんから指摘されるはずですね、「いつもこの色になってますよ!」と。

最後にピンクがらみの自作の品をご紹介。
私はハニホ堂という屋号でチマチマ物を作って売ったりしているのですが、見渡してみると、あんまりピンクを使っていないようです。色シリーズのポストカードと、いろはマッチくじ(マッチ+おみくじ)で少しだけ、でした。

いろは順に47種類あるマッチのラベルでピンクなのは3つだけ。やはりここでも黄色が入ったいつものピンクです。全面にピンクを使うより、差し色として使った黒ベースの「ゆ」や、程よい配分の「す」がピンクの効果を発揮しているように思います。

さて唐突に宣伝タイム(笑)。来る5月20〜21日に東京ビックサイトでのデザインフェスタに出展するのですが、その時に自分のブースに使おうと思っていたのがこちら。またしても、よく使う絵の具(ジョンブリアン)のような色を使ってしまっています。

このところ動物園のTwitterアカウントをよく眺めていて、なかでも先日羊の赤ちゃんが誕生した「淡路ファームパークイングランドの丘」さんのツイートを見てはほんわか癒されていて、今回トップ画像を可愛い子羊とピンクで作ってみました。
ピンクに触れるたび、可愛いとはどういうことか、日々考えさせられます。
ちなみに実際にトップ画像に使ったのは下の方で、いつもの自分ならこっちかな、と迷ったのが上でした。

どうか、どなた様もいろんな色とともにその季節を楽しんでください〜

【3月19日画像追加】
散歩中に見かけた春らしいピンクも追加します。