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オブリ研 : "The Girl from Ipanema" (5)

 1: 曲について
 2: 作例Oさん(tb)
 3: 作例Mさん(tb)
 4: 作例Fさん(tb)
 5: 作例私(tb)   ←Now

Index

さて、最後は不肖私のオブリです。

半熟作例:その1:

僕がよく使っているオブリです。
有名なテイクを一部利用しているかも。
ジャムセッションなど不確定要素が大きい時でも十分汎用性がある譜面で、それゆえにスカスカでもあります。
Aパートは定石通り休符。ジャムセッションで、ここで大事なことは、「オブリを吹きますよ…」という雰囲気を醸し出して、楽器を半分構えた状態にしておくこと(他のフロントがオブリに入らないため。入ってきた場合はあきらめましょう)。8小節目でゆるっと入っていきます。これ以上休符でタメたら、多分他の人がオブリに入られても文句は言えない。

Bパートはロングトーンであくまでなめらかに。音の移動は最小限です。
Cパート:メロディーのハモリに徹しています。
4段目は"Summer Samba (So Nice)"のメロディーがはまるのでそれを利用(厳密に言えば間引いて早送りになっています)。もしくはソロの途中で使うこともあります。これは抜いてもよし。
Dパート:これはなんかのバージョンを剽窃したような気がする。リズムパターンに近いシンプルなものです。

半熟作例:その2

今回作りました。

(機械音源と譜面、少し変更してます。スンマセン。)

Aパート:薄めに入っています。
7-8小節目は、4度進行。ビッグバンドのベルトーンを意識してます。多分これ、フランクシナトラのビッグバンドのバージョンが頭にひっかかってます(うろおぼえ)。
Bパート、メロディに添わせてハモり。
ただ、テーマの歌い方次第でハモリがずれる。
Aパートでメロディの歌い方を掴んだ場合か、以前からの知り合いでメロの崩し方を熟している場合以外は、事故が起こりがち。
Cパート:メロディーのデッドポイントに上行系のフレーズを吹いています。3段目は下行。
4段目は、メロディーが上行しているので、下降のフレーズをつけてます。
Dパート:いわゆる「打ち込み」と言われるパターン。ビッグバンドの譜面にある同音連打のパーカッシブなフレーズです。ビッグバンドの裏方パートという雰囲気で作っています。
なんとなく、Aパート、Dパートの感じからいって、ビッグバンドのイメージが強い、んでしょうね。

まとめ:

難度の高い「イパネマの娘」のオブリ作例でした。
アドリブにおいては鬼門のBメロ(Cパート)ですが、オブリ作例において、参加の皆さん上手に作り込んで、完成度が高く、素晴らしいですね。
反面、比較的イージーに思われるAメロですっ転ぶパターンが多かった笑。

ジャムセッションでは、オブリを入れすぎるとまとまらないことも多い。
皆さんの作例のBメロだけオブリ入れる、くらいで、実践ではちょうどいいかもしれません。Aメロは三回あるうち一つ軽く入れるでもいいかも。
ただ、今回も述べましたが、実戦において「吹かない」と他の人にオブリをかっさらわれるパターンはよくある。その意味で、オブリをオフにしにくい事情はあります(バンドとかライブだったらメリハリをしっかりつけられると思います)。

おまけ:

イパネマのAメロ。ソロに際して、引用可能なリフ。
手書きですいません。

Aメロは比較的シンプルなコードなので、他の曲のメロディーがハマったりしやすいので、セッションとかで適時引用しがちなものをまとめました。

イパネマ ソロ引用パターン

Summer SambaはBメロ4段目でも利用できますが、Aメロでも、もとのサイズで引用することもできます。

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