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中古分譲マンションを購入する際のコツ・ポイントについて

 財源に余裕のある人々は新築のタワマン、或いは駅近の利便性の高い新築マンションという選択肢もあるでしょうが

 このコラムでは、中古の分譲マンションを選ぶ際のコツ・ポイントを実際に分譲マンションに新築から25年居住経験を有する筆者の独断と偏見をお伝えします。

 今後中古の分譲マンションを購入される方々のご参考になれば幸いです。


1 従来の入居者に反社などの要注意人物がいないか、可能な限り入居者情報を事前チェックする

  分譲マンションは、賃貸と違って一旦入居してしまったら容易に転居することは困難です。
  従って自身が購入した居室の真横にとんでもない迷惑家族が住んでいたとか反社の人間が出入りするなどの失敗が無いように可能な限りの情報収集を行うことが重要です。
  情報のソースとしては
   ◆ 前オーナーから(専売或いは一般媒介の不動産業者を通じ)

   ◆ 現居住者から(教えてくれる人々は限定されますし、手間がかかりますが)或いは管理人から(前同)

   ◆ 当該マンション周辺の戸建て居住者から(同上)

   ◆ 探偵を雇って調査(経費がかかりますが)

   ◆ マンションの住所地を管轄する警察署或いは交番から(一般犯罪情報なら教えてくれるかもです。知り合いの警察官或いは警察OBをたよるのも一案かと)

     ◆ 単に広いから、新しいから、利便性が高いから、他と比べて管理費が安いから

 という安直な目先の理由で大きな買い物をしてしまうと後々後悔することになりますので購入しようとする中古マンションに居住する人物チェックは怠らない方がよろしいかと。

 極論を言えば、購入しようとする中古マンションの居住者チェックは何よりも最優先されるべき事項かと。

2 当該マンションの構造チェック 

  これから何十年も居住するマンションです。

  遮音効果はどうか?断熱効果はどうか?

  などの構造チェックは大事です。

  遮音効果は、マンション内の居室すべての壁を軽く叩いてみてコンクリート壁の部分の反響音により判断できます。
  厚いコンクリートと薄いそれとは明らかに反響音が違います。

  薄い壁だとお隣さんからの生活音が「ダダ洩れ」でいかにもマンション居住感満載ということになります。
  マンションに居住しながら、あたかも戸建てに住んでいるがごとくの静音性をある程度追求することは後々の生活にも欠かせないチェック事項の一つです。

  断熱効果を調べるには、極端に寒い或いは暑い日を選んで当該マンションの現地チェックを行うと良いでしょう。

  断熱効果に優れたマンションの居室は、信じる信じないはお任せするとして

◆ 極寒の冬でも暖かい。日によってはエアコンなしで何ならTシャツ一枚でも過ごせるくらい暖かいのです。

   ◆ 灼熱の太陽が照っている真夏日でも居室内に入ると「ヒンヤリ」していて外から帰ったときには「エアコンつけっぱで外出してしまったの?」というくらい涼しいです。

  これに比べ構造に金をかけていない格安マンションは夏暑く、冬寒いので住み始めてからの暖房費或いは冷房日などのランニングコストが嵩み、結局安い管理費目当てで購入してもあとで後悔するということになりかねません。

  したがって、中古マンションの事前の構造チェックは絶対に不可欠です。

3 安い管理費と修繕費の罠

  中古分譲マンションを購入する際は、大金持ちで全額キャッシュで購入という一部の方々を除き大抵は銀行の住宅ローンを利用しての購入となることから

  ◆ 月々の返済額をミニマムにしたい

  ◆ 他と比べやすい管理費と修繕費のマンションを選びたい

という心理が働きますが、ここに落とし穴があるのです。

 分譲マンションは、

  ◆ 管理人への謝金や日々或いは月々のメンテナンス(共同場所の電気代や水道代、エレベーターの管理費、管理会社への管理代など)を使途とする「管理費」

  ◆ 概ね10年スパンで実施する「大規模修理」(マンション外壁の再塗装、屋上の防水加工、水道ガスなどの配管工事、共同場所の床工事或いは床シート張替え工事など)へ備えた「修繕積立金」

 が月々「管理費等」として徴収されます。

 ここが戸建てと違うところでして、毎月の管理費等を徴収される度になにか損をしているように感ずるのですがこれは分譲マンションに居住する性ですので支払うほか方法はありません。

 管理費等を滞納すると当該マンションから「キックアウト」されることもあるので十分注意が必要です。

 そこで、

  ◆ 分譲マンション購入に際して借り入れる住宅ローンの月々返済額と
  管理費等の額

が気になるところですね。

 ややもすれば

  ◆ 甲マンションは、修繕費が月々1万円であるのに乙マンションはそれが1万5千円もかかっている。ならば安い方の甲マンションにするか

と修繕費等の安いマンションを選びがちですが。。。。。

 仲介不動産業者さんの言い分では

  ◆ 修繕費は入居者数を分母とするので入居者数が多ければ多いほどお得です

 と仰いますが。。。

◎ 入居者数の多さはマンションの大きさに比例する、つまり入居者が倍になればマンションの大きさも倍になる

という大原則を見落としているのではないでしょうか?

 すなわち、大きなマンションほど大規模修繕時には再塗装する際の塗料の量、工事人夫の数、其の他はそれなりに巨額な経費がかかるということです。

 居住者の少ないマンションはそれなりの大きさですから、巨大なマンションと比べると大規模修繕時にかかる経費も少なくて済むということです。

 従って月々の修繕費等はマンションの大きさに関係なくほぼ同等の額が徴収されるべきなのにそれでもなお、居住者の大きなマンションの修繕費等が格安ということは

◆ 大規模修繕時(これは分譲マンションに居住する間は避けて通れない修繕です。経年劣化などにより【元々のマンションがどの程度の工費をかけて建築されたかにもよりますが。安いコンクリート等の材料などで建造されたマンションは経年劣化も早い】)には月々払った修繕費等では賄えず、別途「大規模修繕費」として徴収される可能性はゼロでは無い

 すなわち目先の安い修繕費等に目を奪われると、十年後に「臍を噛む」ことになりかねないという現実を直視すべきです。

 その点居住者が少ない分譲マンションは、大規模修繕時における「追い金リスク」からも解放される可能性が高いということになりませんか?

以上今後中古の分譲マンションを購入される際のコツやポイントを居住歴25年の経験を元にお話ししてきました。

 今後中古分譲マンションを購入される方々の一助となれば幸いです。

 ここまでお読みいただき、ありがとうございました。




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