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小林製薬の紅麹問題とHACCP(改)

2021年に食品衛生法が改正され、すべての食品製造業(街角のうどん屋さん、ケーキ屋さん、おでん屋さんなども例外ではない)に

※ HACCP (Hazard Analysis Critical Control Point)

※ 食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法(詳しくは下記リンクを参照してください)

https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000473172.pdf

の考え方に基づく安全工程の確保或いは今次小林製薬の如き大規模な食品等を製造する企業にはHACCPに準ずる基準が適用されることとなっていたにも拘らず今回のような事故が起き、未だにどの過程で異物或いは毒物が混入されたのかが判然としないのは何故か?

 想定できる疑念は一つ。


小林製薬がHACCP基準により健康食品を製造していなかったのではないか?


 ということに尽きる。

 その後の報道で小林製薬大阪工場にて床に落ちた材料を拾って使ったと言うリーク記事が出たことに伴い、東京大学某教授が
「HACCPルールに則っていない」との指摘あり。

 欧米ではこのHACCPによる製造過程がきちんとコントロールされているゆえ、今次の小林製薬事件による健康被害はかなり軽減されているようだ。

 もともと宇宙食を製造するために考えられたこのHACCP。

 東京2020(東京での二度目のオリンピック)の開催を機に我が国での衛生観念と基準を世界に向けて発信しようとした政府の目論見が新型コロナウィルスにより根底から覆され、HACCPの考え方に基づく改正食品衛生法は2021年に施行されたが知る人は殆どおらず、現在に至っている。

 2021年以降本日までにどれほどの食中毒事件、異物混入事案とりわけ今回の小林製薬のごとき大事件が発生してきたことか?

 厚労省は今一度改正食品法の施行の周知徹底と厳格な行政指導をおこなうべきではないのか?

 このままでは、我が国の衛生観念衛生状態、食品製造における安全確保は発展途上国並みのままであることを恥ずべきではないだろうか?


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