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これでも結構ギリなんですけどね。

先日、友達と電話で少しだけ「恋の話」をした。
僕は恋愛の話を友達と全くしない。現在進行形で自分に身に起こっている恋愛について、たとえどれだけ仲がいい友達にも話さない。先日の友達との電話で、した「恋の話」とは「友達の恋の話」だ。
気になる人とお酒を飲みに行ったらしい。そしてその日、大やらかしをしてしまったらしい。その大やらかしにここ数日支配されてしまって何も手につかないから話を聞いて欲しいと言う趣旨の電話だった。
恋愛のことはわからない。でもその友達が常日頃から確かに僕の言葉に頼り、耳を傾けてくれる人であることは嬉しかった。
でも結局のところ何のアドバイスもできないまま、「まぁ大丈夫だよ!」なんてありきたりな事を言うしかなかった。申し訳ない…

そんな話をしてると自分の恋愛についても話の矢が飛んでくる。これが嫌だ。

僕が友達と「恋の話」をしないのは必ず返ってくるからだ。これまでだって、ずっと昔から仲がいい友達の恋愛について全く興味がないわけではなかった。ぼくだってみんなと同じように10代後半〜20代前半があった。誰がどんな人と、どう恋愛してるのか、そして何が起こり、何に気をつけておけば良いか、対策はあるのか…等々、聞きたい事が山ほどある時期もあった。でもそれ以上に自分に向かって飛んで返ってくる「恋バナの矢」が嫌だった。友達と恋愛の話をしないから、小さい頃からの友達が結婚する時は僕としてはいつも「おい!お前いきなり結婚したな!」と言う感じになる。15年以上の友達でも結婚するのをいきなり知る事になる人達ばかりだ。それはそれでなんだか悲しいけど、仕方ない。僕が常に恋愛の話をしないからだ。

恋愛の話は苦手だ。恥ずかしい。終わってしまえばその恋愛でした事や起きた出来事、そして誰かに話した話その全てが恥ずかしくてクソダサい過去になる。そもそも大前提として、いつかは全て終わる。始まればもう終わりにしか進んでない。だからせめて「誰かに話す」部分だけでも消そうとして、誰にも言いたくない。

恥ずかしいんだもん…
ずぅ〜とおれはダサいんだもん…
恥ずかしいんだもん…

恋愛の話は苦手だ。
「いいなと思ってた人」の話でギリだ。
そんなギリギリの話を友達と電話している途中これなら話せるかも…と思い出していた。

昔、バイト先までの通り道にあるタリーズで働いている女の人をいつもかわいいな〜いいな〜と思いながら通り過ぎてバイトに行ってた。その人が店に居て見れた日は「ラッキーな日」だったし居なければ「クソな日」だった。

ある日ちょうどその女の人が仕事終わったみたいで荷物を持ってタリーズから出てきた。そしたらタリーズから二、三歩の距離に停めてあったアウディの助手席に乗り込んで逞しい外国のエンジン音を鳴らしてアウディは走り去っていった。

別に今もだけど当時ガチの無一文で何も買えないし何も持ってなかった僕には辛すぎた。

そっか〜そりゃそうだよな〜アウディ乗ってないとアレくらいの人と付き合えないよな〜と思った事を僕は死ぬまで忘れない。
そして「いつでもアウディの助手席に乗れる事」よりも素敵なものを僕の中に見つけてくれる人が良いな〜と思ったことも忘れない。


ほらね…ギリギリできる話でさえダサくなるよね♪

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