10年前の私へ

10年前の私へ

 どんな風に過ごしているでしょうか。私は20歳になりました。10歳の私は、お元気ですか?

 20歳の私は、夢に向かって頑張っています。10歳の頃に初めて抱いた夢です。思えば、それが人生で最初の大きな目標だったと思います。まだ叶ってはいないけど、その夢はきちんと持ち続けているよ。

 10歳の私。10歳のなりたての私は、辛いことが沢山あると思います。四年生の時、私は人生で初めて誰かにしっかり嫌われました。しっかり。嫌いを行動に移したくなるほど嫌われたんだと思います。どうしてかは検討もつかないけれど、その腹いせに怯える日々でしたね。それももうすぐ終わります。大丈夫。辛いことには、必ず終わりがあるのです。

 あなたより10年長く生きた私があなたに言えること。いくつかあるけど、まず一番に言いたいのは、家族を大切にすること。家族が一番の拠り所である、というのは、とても大切なことです。だって家族は、どんなときでも絶対味方になってくれますから。あなたの家族は、そういう人たちです。
 それに、過ちを犯したときは必ず正してくれます。そして、一緒に反省してくれるのです。そうやって、私は成長してきました。

 それから、友だちも大切に。小学生の今のあなたの人間関係と、大学生の今の私の人間関係では、大きく異なります。自分の成長と一緒に、環境と一緒に、移り変わっていくものなのです。何かしらの原因はあれど、出会いがあれば別れがある、ということを忘れないでください。大丈夫。今の私は、友だちにとっても恵まれているのです。いい子たちと出会いました。だから大丈夫。今のあなたが大切にしたい人たちを、全力で大切にしてください。それで良いのです。

 最後に、自分を大切にしてください。今の私は、自己肯定感があまり高くありません。自己肯定感というのは、自分を認めたいという感情みたいなものです。私は自分に自信がありません。自分のことは好きです。大好きです。だけど、自信はありません。それはたぶん、自分のことより他人のことを優先して生きてきたからだと思います。こんな自惚れたこと、自分以外には言えません。だから、自信があるフリをしてしまいます。

 他人を想うのはいいことです。人にいいことをすると、いずれ自分に返ってきますから。そうやって、私は人の温かさを知りました。だけど、それで自分をおざなりにしてはいけません。辛いと思ったら、逃げたいと思ったら、一度迷わず逃げてください。上手にサボれるようになってください。完璧になる必要なんてありません。やるべきことをやれば、それだけで十分なのです。

 私は比較的幸せな人生を歩んできたと思います。家族にも友だちにも、そして先生にも恵まれ、私の周りは素敵な人たちで溢れかえっています。希望の高校、希望の大学にも通って、希望の道へと進むために努力しています。時には辛いこともありました。心が折れそうなこともありました。だけど、周りの人たちに支えられ、その都度強く生きてきたのです。

 大丈夫。心配しなくても大丈夫。今を楽しむこと、やりたいことは全部やってやろうという気持ちで大丈夫。欲張りぐらいが丁度いいですよ。それでこそ私です。

 まだまだ、私もそうだけど、人生はこれからです。今が一番幸せだって、そう胸を張れるように生きていってください。

 幸せになりましょう。


2021年3月9日 はのと

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