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最初が肝腎

植 朗子

「はじまりが見える世界の神話」

よんだ


モラルハラスメントを受けたことがある。
いつ、どこで、誰と、何をするのか。
報告しないと出かけられない。
それでも30分おきくらいに電話があって、とらないといけない。
楽しそうにしてたら「おれがいないのにたのしいか?」ココロのなかではオマエがいないから楽しいと思う。でもショージキに言うと面倒なので、そんなことないよ、と言っておく。結局、帰ってこいという意味なのだ。何かの拍子で電話をとれなかったら、それもアウト。周りの子に電話があって迷惑になる。好きだったのか?と言われると、好きだと言われたから、と答えるしかない。申し訳ないが、キライではないが、愛してはいない。好きより、ちょっといいぐらいだった。ともだちとは一緒にいても電話、電話で時間が途切れる。そのうち、疎遠になっていった。
一緒に出かけると「オレのカネ」という。
申し訳ないないが、オマエのカネでないなら一緒はごめんだ。なおかつオマエの機嫌取りもごめんだ。ワタシはオマエの接待分の給料をもらってない、ボランティアだ。
そのうち「お前のほうが稼いでるからお前が出せ」ときた。そう、オマエの倍、ワタシは稼ぐ。でも、それはワタシの今までの努力の結果であって、オマエのカネじゃない。そして、オマエはワタシを接待しないし、搾取する気でいるのがわかる。大変残念だが、好きだゴメンで許せるほど、ワタシは寛容でもなければ、オマエが好きじゃない。もっというなら、どんどん、どんどん、オマエの浅ましさがキライの方へワタシを傾かせる。

ともだちが消えた。親にも迷惑になるので連絡できない。コレって、洗脳されて依存しちゃうやつ?
少々、知識があったことが幸いしてか、あるいは経済的に自立していたせいか、はたまたは元から気が強いせいか、泥沼にはまることはなかった。

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