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#73 「多様性の科学」から学ぶチームメンバーの揃え方

指示ゼロ経営プロデューサーのかおりんです。「自分たちで考え動き成果を出してしまうチームによる経営」をお伝えしています。
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「多様性」「ダイバーシティ」など、当たり前のように語られるようになってきましたね。

しかし、本質で理解している人がどれくらいいるのかな…と思うと、多くはないでしょうし、さらにそれを体現している人や組織…となると、さらに少なくなるのではないでしょうか?

さて、今回紹介するのが、「多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織」です。


こちらの書籍を書いた、マシュー・サイドさんは、「失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織」の書籍を書いた方。


多様性の科学は、こちらの続編の様な感じですが、大変示唆に富んだ内容で、とてもとてもおすすめです。

しかしこの2冊…なんで110円価格が違うんですかね…「おしえて~~~ディスカバーさぁ~~~~ん」と、言いたくなる…ことはさておき…


この書籍の冒頭に

「視点が多様化すればするほど、見つけられる有益な解決策の幅が広がる」

アメリカの心理学者フィリップ・E・テトロック

とあります。

そして、「重要なのは、異なる視点を持つ人々をいかに集めるか?」だと。


みなさんご存じのCIA。

私はドラマや映画でしか見たことありませんが、みなさんの中でお知り合いの方とかいますか?

恐らくいませんよね(笑)。

CIAって、2万人に一人しか合格しないそうですから、当然です(笑)。


まぁ、ですからめっちゃんこ優秀です。
…なはずです。

ちなみに採用基準は

1,知性を問う

2,精神状態を見極める

だそうですが、なんと、採用された人材は同じ特徴を持っていたというのです。

それは…

白人、男性、アングロサクソン系、プロテスタント


これは外見や考え方が自分に似たものを選ぶ傾向「同類性選好」と呼ばれ、人材採用の場面では非常によく見られるそうなんです。(怖っ!)

CIAの文化は一貫してこの特徴があり、職員の人種、民族性、性別、社会的な階級などが画一化されていたそうです。

書籍によると

CIAは、能力の高さを犠牲にしてまで、人員の「幅を広げること 」に価値をおかなかった

「多様性の科学」より


結果として、なぜ、それほどまでに優秀な人材が揃っているのに、アメリカの同時多発テロを防げなかったのか?ということが書かれています。


さて、では、CIAは今後の採用方針をどのようにしたらいいのか?

キーワードは「多様性」です。


一筋縄ではいかない問題を解決しようとする際には、正しい考え方ばかりでなく「違う 」考え方をする人々と協力し合うことがかかせない

「多様性の科学」より

課題が複雑になればなるほど、人は物事を近く近くを見てしまい、結果「木を見て森を見ず」の状態になります。

そんな時は、近視眼的な視点ではなく、視座を上げ、視野を広げる。

そして、それは「個人の能力」に頼っていてはダメだよ…と書かれています。

CIAは「優秀な個」を採用していたわけですが、あまりにもその1点に固執し過ぎたため、全体論的な視点を失ってしまったということです。



私たちは普段、自分がどんな色眼鏡(フィルター)をかけて世の中を見ているか?ということに自覚がありません。

アドラー心理学でいう「認知論 … 人は自分の主観で物事をとらえている」なのですが、それを自覚していない。

ですから、自分と意見が違う相手を素直に受け入れることや、自分が見えていないものを発見することは通常困難なのです。

ですから、課題を解決する際には、一人の視点だけでなく、できる限り異なる視点、視座から見れる目の数を増やすことが重要なのです。


◆研修でも活用する、めちゃくちゃ面白い実験結果

私が「多様性の重要」をお伝えするのに引用させているものがあります。

それは…


●米コロンビア・ビジネス・スクール キャサリン・フィリップス教授が行った実験

特定のグループに分け、複数の殺人事件を解決する…という課題を出し、その正解率を測るというものでした。

①グループの半数は4人の友人

②残りの半数は友人3人と全くの他人が一人

このように分けたのですが、結果は、②の他人を含めたグループのほうが高い成績をあげたというのです。正解率は75%でした。


一方①の友人ばかりのグループの正解率は54%

ちなみに、個人で取り組んだ場合の正解率44%


面白いのがここからです。

他人が入ったグループに感想を聞くと

「(認知的な面で、話し合いが)大変だった」

そして

「多角的な視点で様々な議論がなされ、反対意見も多く出たから、高い正解率ではあったが、答えには自信がなかった」

そうなんです。一方

画一的なグループは

「気持ちよく話し合いができた」

「互いに合意し合うことがほとんどで、正解率は低かったが、自分たちの答えにかなりの自信を持っていた」

というのです。

これ、めっちゃくちゃ怖くないですか???

あなたの組織、チームでもこんなことありませんか?

建設的な反論が起こる場がつくれていますか???



さて、ここまでの話、第一章の話です(笑)。

深い…

そして…

分厚い…………(笑)

しかし、とても学びになる書籍ですので、ぜひともご一読、おすすめします!




本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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