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こりん星のひみつ

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こりん星のひみつ その16 ~オチ~

こりん星のひみつ その16 ~オチ~

ゆうこりんの話、半分はホントで、半分はウソ。

こりん星から来たと言えなくもないけれど、実はヘンテ星の住民。

そろそろ人口冬眠の影響が消え、本来のゆうこりんが顔を出す日も近いんじゃないかな。話し方もだいぶしっかりしてきたし。

以上「へんてこりん」なお話でした。

最後まで聞いてくれてありがとう!

(おしまい)

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ね、オチが酷いで

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こりん星のひみつ その15 ~ゆうこりんだけじゃない~

こりん星のひみつ その15 ~ゆうこりんだけじゃない~

人工冬眠による長い眠りの影響で、ゆうこりんは常にボーッとしている。

舌もうまく回らず、話し方もちょっと頼りない。

でもそれがウケて、今までにないアイドルとして大変な人気者になった。

ちなみに、ヘンテ星から来て、芸能活動をしているのは、ゆうこりんだけではない。

西村知美、渡辺美奈代、そして羽野晶紀。

4人ともキャラがそっくりだが、これは4人とも人工冬眠の影響がまだ残っているから。

こりん星のひみつ その14 ~ゆうこりん、芸能界デビュー~

こりん星のひみつ その14 ~ゆうこりん、芸能界デビュー~

人工冬眠による長い眠りから、記憶を喪失した状態で目覚めたゆうこりん。

周囲の手厚いケアを受け、少しずつだがコミュニケーションも取れるようになっていった。

日本人によく似た風貌、それもこりん星(実際はヘンテ星だけど)から来た美少女ということで、ゆうこりんはたちまち話題になった。

ゆうこりんは日本で「アイドル」として、芸能活動をしながら暮らすことになったのだ。

こりん星のひみつ その13 ~そして地球へ~

こりん星のひみつ その13 ~そして地球へ~

ゆうこりん一行が人工冬眠しながら到着したのは何と、太陽系。しかも我々が住み暮らすこの「地球」であった。

ゆうこりんを乗せたカーゴは日本という国で回収され、その国の医師団によって蘇生が試みられた。

ゆうこりん一行は全員無事に目覚めたが、冬眠の影響か、その記憶はすっかり失われていた。

こりん星のひみつ その12 ~人工冬眠~

こりん星のひみつ その12 ~人工冬眠~

なすすべもなく、カーゴの中で遠ざかる故郷の星を見つめるゆうこりん一行。

宇宙エレベーターのカーゴは、レールを上り下りする機能こそあるものの、ジェット噴射などを用いて軌道を変えるような機能は始めから搭載していない。

カーゴによる旅は2日程度で終わるため、カーゴの中には必要最低限の食料や水しか搭載していなかった。

ゆうこりん一行は人工冬眠のカプセルに入り、長い眠りについた。

いつか救助が来るこ

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こりん星のひみつ その11 ~不慮の事故~

こりん星のひみつ その11 ~不慮の事故~

ゆうこりん一行を乗せたカーゴは、少しずつこりん星からズレ始めた。

最初こそズレは小さかったが、距離が進むにつれそのズレはだんだん大きくなり、ゆうこりん一行を乗せたカーゴはついに、こりん星の重力圏から弾き飛ばされてしまった。

こんな時のために、救助用の船も用意されていた。しかしその日に限って船検と呼ばれる検査のため、ドック入りしていたのだ。

これは不慮の事故だったのだろうか。それとも何者かによ

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こりん星のひみつ その10 ~出発の日~

こりん星のひみつ その10 ~出発の日~

そして、こりん星への出発の日。

ゆうこりん一行を乗せた宇宙エレベータのカーゴは、こりん星を目指して上昇を始めた。

こりん星とヘンテ星のちょうど中間にある宇宙ステーションで乗り換え、今度はこりん星を目指して降下を始めたその時だった。

ゆうこりん一行を乗せたカーゴが、不意に宇宙エレベーターのレールから外れ、宇宙空間を彷徨いはじめたのだ。

こりん星のひみつ その9 ~そして立ち上がったゆうこりん~

こりん星のひみつ その9 ~そして立ち上がったゆうこりん~

自然豊かなこりん星。しかし移住したくても庶民の収入では、それは叶わない。

「こりん星への移住を許可しろ!」
「政府は金持ち優遇を今すぐやめろ!」

ヘンテ星住民の不満は爆発寸前だった。

ヘンテ星に住み暮らす庶民の代表として立ち上がったのが、地球で言うところの小倉優子こと「ゆうこりん」だ。

ゆうこりんは実は、「ヘンテ星のジャンヌ・ダルク」と言われた女傑だったのだ。住民運動では常に先頭で声を上げ

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こりん星のひみつ その8 ~広がる格差~

こりん星のひみつ その8 ~広がる格差~

しかし、ヘンテ星で暮らす庶民を中心に、徐々に不満が高まって行った。

ヘンテ星でモノを作って、それをこりん星で使う。
ヘンテ星で資源を採って、それをこりん星で使う。

そんな構図が出来上がってしまった。その結果、

こりん星は自然豊かなままで、最高の環境。
ヘンテ星は自然が失われ、最低最悪の環境。

そうなってしまったのだ。

かくしてヘンテ星の環境破壊はますます進み、住民格差はますます広がってい

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こりん星のひみつ その7 ~リゾート星となったこりん星~

こりん星のひみつ その7 ~リゾート星となったこりん星~

さて、自然豊かで最高の環境を持つこりん星は、お金持ちを中心に、移住先として爆発的な人気を誇った。

ヘンテ星でのごちゃごちゃした暮らしから、こりん星で過ごすゆったりとした時間。

ヘンテ星の住民のうち、豊かな人は我先にと移住を始めた。

というか、お金持ちじゃないと移住は許されなかった。

飛行機で言えばビジネスクラス。
ホテルで言えば極上のスイートルーム。

宇宙エレベーターに乗るための空港に行

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こりん星のひみつ その6 ~宇宙エレベーターでこりん星へ~

こりん星のひみつ その6 ~宇宙エレベーターでこりん星へ~

ヘンテ星からこりん星に行くために使われたのが、地球でも最近話題になった「宇宙エレベーター」である。

二つの星のちょうど真ん中に宇宙ステーションを建造し、そこから両方の星に向けて長~いハシゴを垂らす。

ヘンテ星からハシゴを登り、こりん星に向けてハシゴを降りる。そういうイメージらしい。

技術的には、ラグランジュポイントとか、潮汐ロックとか、静止衛星など、こ難しい用語が出てくるのだが、その説明は他

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こりん星のひみつ その5 ~ニュー・フロンティア~

こりん星のひみつ その5 ~ニュー・フロンティア~

こりん星には手つかずの自然が残されていて、大変住みやすい環境だった。

日本で言えば八重山諸島みたいなもの。青い空、白い雲、透明な海、過ごしやすい気候。

ヘンテ星の住民は開拓団を作り、ニュー・フロンティアとして、こりん星への移住や開拓が始まった。

それは科学技術の粋を結集した「冒険」だった

こりん星のひみつ その4 ~ヘンテ星に生まれた文明~

こりん星のひみつ その4 ~ヘンテ星に生まれた文明~

で、最初に文明が生まれたのがヘンテ星。

文明ができて、農業や工業が発達し、戦があり、科学技術が発展と、地球と似たような過程を辿り、ヘンテ星は発達してきた。

しかし文明が進むにつれて、ヘンテ星は爆発的な人口増加や環境汚染が深刻な問題となった。

そこでヘンテ星人が目をつけたのが、双子星である「こりん星」だった。

こりん星のひみつ その3 ~こりん星は連星系~

こりん星のひみつ その3 ~こりん星は連星系~

こりん星というのは、連星系なんだ。

「こりん星」ともう一つ、双子の星である「ヘンテ星」。

ゆうこりんはヘンテ星出身。

こりん星とヘンテ星は近い所を回っている。

お互いが同じ面を常に向け合い、ワルツを踊るように恒星の周りを回っているんだ。