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海外生活と日本食(南米ウルグアイ編)

インターネットのおかげで、あらゆる分野で物理的距離が問題にならなくなった。
私のように海外で生活してても日本の情報は十分に入ってくる。ニュースやドラマ、書籍などほぼリアルタイムで楽しむことができるし、日本にいる家族や友人、各国に散らばった同期隊員ともLINEやスカイプで好きなだけ話すことができる。
20世紀のJICA海外協力隊員と比べ、我々、現代の協力隊員は本当にストレスが少ない。

ただ、リアルの世界では未だ物理的な距離は問題となる。
例えば地球の裏側、ここ南米ウルグアイでは日本の商品は圧倒的に手に入りづらい。

というわけで今回は海外生活での大きな壁、「日本食」について紹介したい。

前提:プリングルスが1000円する国

前提条件としてウルグアイの物価について説明しよう。
写真は首都モンテビデオのスーパーに売っているポテチ、日本でもおなじみのプリングルス。

お値段238ウルグアイペソ(以下「ペソ」と表記 1ペソ=4円)
つまり…950円! いや高すぎでしょ…

ウルグアイって静岡県くらいの人口なので、国産の商品がそれほど多くない。なのでスーパーにはさまざまな輸入品が並んでいるのだが、とにかく高い。
この物価を前提にすると日本食材の値段の感覚もわかると思う。

①スーパー編

私の住んでいる地区のショッピングセンターには品ぞろえがいいスーパーがある。ここで売っている日本食材を挙げていくと

・米はかなりお買い得

みろく米 白米と玄米がある

日本人にとってなくてはならない米、ウルグアイにはちゃんとしたジャポニカ米が売られている。お値段1キロで139ペソ(560円)
かなりお買い得だ。
実はこのお米はウルグアイの国産品、日本企業が栽培に乗り出したもので近隣のブラジルなどにも輸出されている。
私も日常的に買っているが味も日本の物と遜色なくおいしい。

もう少し安い値段で長粒米も売られているが、この価格なら文句なしにジャポニカ米を選ぶ。

・ラーメン系もまあまあ

次に麺類。
さすが世界のNISSIN。ここウルグアイにもラーメンとカップヌードルが売られている。ブラジルあたりから輸入されているようだ。

お値段はインスタント麺で28ペソ(110円)、カップヌードルで90ペソ(360円)。カップヌードルは高いがそれでも許容範囲。
味の方はいうと…麺は大丈夫だがスープがイマイチで、野菜とか肉とか具で味付けしないと物足りない感じだ。

具を入れないとスープはイマイチ

マルちゃんのカップ麺も売っている。こちらはちょっと小さ目なので安い。

・調味料は高い&最低限の品揃え

つづいて調味料。こちらは最低限だ。
醤油は安心のキッコーマン。値段は超高いし味も日本と違うけど、他に並んでいる中国製のエセ醤油は買う気にならない。

みりんもある。お値段150mlで1550円…なり。

ワサビは中国製?の品質不明なものが1本460円。

あとはお寿司用?の海苔となぜか、パン粉。

もちろん、ここには日本のスーパーに並んでいるカレーのルーも、レトルト食品も、パスタソースも、ふりかけも…何もない。
素材自体は肉や野菜、少ないながら魚もあるので、日本から来る人は日本の味付けができる調味料やご飯のお供を持ってくるのがおススメだ。

・酒もあるにはある

日本酒もあるにはあるが高い。
というか、そもそもデザイン的にどうなんだろう。。。

ウイスキーもあるけど…この値段のものは買えない。

②外食編

スーパー以外で日本食といえば、レストランをイメージすると思う。
ブラジルやペルーなど日系人の多い国では、少なくとも首都に行けばちゃんとした日本食にありつける機会は多いだろうが、ここは日本から直接移民が来なかったウルグアイ。たまーに見かける日本食の店や日本食メニューを見ても、我々日本人から見るとあまり食欲がわかないものばかり。

寿司なんかもいわゆる「なんちゃって寿司」ばかりだ。
そもそも生で魚を食べる習慣がないので刺身がない。せいぜいサーモンくらい。

スーパーにもなんちゃって寿司が売られている
1750円です。

そんな中、私が唯一「日本食だ~」と思ったのは、JICA事務所に近くにある「Sumi Sushi」というお店。
日系の方がやっているお店なので、なんちゃって感がない。

Sumi Sushiのカツカレー

このカツカレーで確か2000円くらい。日本からすれば高いが先ほどご紹介したウルグアイの物価を考えると通常のランチと変わらない。

③なんと、豆腐と納豆が手に入った

ウルグアイ生活も数か月過ぎるといろんな情報が入ってくる。
そんな中、先日「豆腐と納豆が手に入る」という情報をゲットした。
なんでも日系の方が作って売っているらしい。
早速注文して、来たのがコレ。

ちゃんとした豆腐と納豆だ。
早速、開封。

豆腐はしっかりとした木綿。
手作り豆腐なので味わいは日本だと高級豆腐になる。冷ややっこで食べた。
続いて納豆。

こちらは粒がしっかりしていて匂いも控えめなので、納豆好きより大豆好きの人が喜ぶかもしれない。
でも、醬油かけてご飯に乗せると「懐かしい日本の味」を存分に楽しめた。

お値段は豆腐が100ペソ(400円)、大きめの納豆が120ペソ(480円)。これだけのものが手に入るのならお安いもんだと思う。

まとめ

海外旅行で日本食が恋しくなるということは一切なかった私。でも、初めて海外生活をしてみて「やっぱり日本の味付けはいいなぁ」と感じるようになった。
故郷の味というのは実に心が休まるものだと思う。

これから海外生活をする方、持っていくなら調味料です(^^)
ではまた。

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