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2024年4月6日更新 【読書】辻村深月さん著書リスト

今年は、辻村深月さんの著書をすべて読破する事を目標としています。
どれを読んだかわからなくなってきたので、リストにしてみました。

『この作家さんの新刊は今後必ずチェックしよう!』とはっきり思ったきっかけとなった作品は、『東京會舘とわたし』でした。
それ以降に出版された本は未読だった『ハケンアニメ!』の続編『レジェンドアニメ!』以外は、刊行順に読んでいます。

  1. 冷たい校舎の時は止まる

    2023/5/10読了

    デビュー作?これが?言われなかったらわからないぐらいの完成度の高さを感じました。
    高校生達の群像劇で、一人ひとりの過去・現在・未来を丁寧に描いています。
    丁寧過ぎて、上巻の後半から下巻の最初あたりまで若干、話が停滞気味でしたが、ミステリー要素もあって、謎の解決ぶりも鮮やか。
    伏線もキッチリ回収されて読後感はスッキリでした。辻村さんの、登場人物一人ひとりへの愛を感じる作品。
    もう既にたくさんの人々に読まれていると思いますが、これからも皆さんに知って欲しいと思いました。

  2. 子どもたちは夜と遊ぶ

    2023/10/2読了

    上巻を読み終えてから下巻を読み始めるまで日にちを空け過ぎてしまい、下巻を開いた瞬間、えーとどういう話だっけ?となってしまいました。そんな読み手の私が悪いと思うのですが、いまいち話に入り込めなかったなというのが正直な感想です。
    大学生が主人公の話なのに名探偵コナン並みに人がたくさん死んでしまうし、たびたび登場する暗号も名探偵コナン並みに凝り過ぎている感じがしました。名探偵コナンは結構好きですけども。
    辻村深月さんは本作が2作目という事でしたが、今と同じで文章はとても読みやすかったです。

  3. 凍りのくじら

    2019/3/10読了

  4. ぼくのメジャースプーン

    2024/1/14読了

    この小説、一冊そのまま倫理や道徳の教科書になり得る、と思いました。
    特に中盤、ぼくと秋先生との授業の数章は圧巻のひとことです。
    主人公は小学生の男の子で、自分にとって何が大切で、何が正しい事だと思うかを、しっかりわかっている賢い子。
    明晰な知力と判断力で、大人でも難しいと思うような問題に立ち向かいます。
    その姿にただただ感心しました。
    『子どもたちは夜と遊ぶ』で明かされなかった謎も明かされてスッキリしました。
    ただ、動物が虐待される話がどうしても苦手な私には、辛い本でした。うさぎを飼っている人は読まない方が良いかも。

  5. スロウハイツの神様

    2023/11/6読了

    シェアハウスを舞台にした才能ある若者たちの群像劇。
    テラスハウスみたいに男女でドロドロしちゃうのかな?とちょっと楽しみだったのですが、そういう話ではありませんでした(恋愛要素は多少ある)。
    しかも正直言って、メインの女性キャラクターである赤羽環も、加々美莉々亜も、森永すみれも、全然好きになれなかったのが少し残念。
    …と思っていたら、最後の千代田公輝の章で怒涛の伏線回収が凄まじくてびっくりしました。
    なるほどそういう話だったのね。すごいな、辻村深月さん。
    チヨダ・コーキの作品も読んでみたいな。

  6. 名前探しの放課後

    未読

  7. ロードムービー

    2023/12/28読了

    『冷たい校舎の時は止まる』のスピンオフ作品、3編の短編集でした。
    表題作『ロードムービー』と『道の先』は、スピンオフと言っても、本家とはかなり繋がりが薄いし、高校生だった彼らの数年後、十数年後の未来といった感じなので、ほとんど関係ないような。
    ウォーリーを探せ感覚で読むのが正解だったかもしれません。
    『雪の降る道』は、『冷たい校舎〜』を読んだ人ならば、必ずハッとなるような内容でした。
    あれ?鷹野ってもうちょっと性格良くなかったっけ?と思わなくもなかったけれど、ヒロちゃんを失ったばかりで傷ついていた時期だからかな?

  8. 太陽の坐る場所

    未読

  9. ふちなしのかがみ

    未読

  10. ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。

    2017/6/16読了

  11. V.T.R.

    未読

  12. 光待つ場所へ

    未読

  13. ツナグ

    2015/8/4読了

  14. 本日は大安なり

    2024/2/2読了

    また凄いものを読んでしまった…本を閉じて最初にそう思いました。
    同じ日に同じホテルで行われる4つの結婚式、それぞれの物語。
    連載時は連作短編集として発表されたものを、書籍化するに当たって、4つのお話を時系列に再構成したそうなのですが、その構成力が素晴らしいと思いました。
    一つひとつの話にもいちいち感動するし、辻村深月作品ではいつもながらの伏線回収もお見事です。
    主人公の一人である山井さんのプロ意識にも拍手。
    今の時代、結婚式はどんどん簡素化されているようですが、やはり昔ながらの結婚式も良いものだな、と思いました。

  15. オーダーメイド殺人クラブ

    未読

  16. 水底フェスタ

    未読

  17. ネオカル日和

    未読

  18. サクラ咲く

    2019/1/6読了

  19. 鍵のない夢を見る

    2017/5/23読了

  20. 島はぼくらと

    2023/11/21読了

    序盤は高校生男女4人の物語なので、青春ストーリーかなと思ったのですが、途中からシングルマザーや島内政治が出てきて、テーマがハッキリせずにごちゃついてしまった印象です。
    島の人間関係が中途半端に描かれていた感じ。
    辻村深月さんならば、島の人間関係だけでなく自然の美しさや恐ろしさを描きつつ高校生4人の一人ひとりを深掘りしてひとつの物語にするという道もあったのでは。
    後半急に『スロウハイツの神様』のスピンオフ作品っぽくなり、そこからサクサク話が進んで面白かったので、もはやその位置付けで読んだ方が良かった気がしました。

  21. 盲目的な恋と友情

    2018/7/8読了

  22. ハケンアニメ!

    2024/3/24読了
    面白かったです!お仕事小説を読んだのは久しぶりですが、やはりビジネスとして成り立つかどうかが重要なファクターで、さすが辻村深月さんはそこをしっかり押さえていらっしゃるから、ストーリーが引き締まっていて面白さを倍増させていたと思います。
    視点人物となった3人のキャラクターも良くて、その3人をそれぞれ支える人たちも丁寧に描かれていて。
    そして、辻村作品お決まりの伏線回収タイム、今回はそうきましたか。
    タイトルにもなっている『ハケンアニメ』も、商業的だけど業界の人々の闘志を燃やすような、面白い言葉だなと思いました。

  23. 家族シアター

    2018/9/16読了

  24. 朝が来る

    2015/6/29読了

  25. きのうの影踏み

    未読

  26. 図書室で暮らしたい

    未読

  27. 東京會舘とわたし

    2016/9/18読了

  28. クローバーナイト

    2016/11/30読了

  29. かがみの孤城

    2017/5/15読了

  30. 青空と逃げる

    2018/5/2読了

  31. 噛みあわない会話と、ある過去について

    2018/10/25読了

  32. 小説 映画ドラえもん のび太の月面探査記

    2019/2/26読了

  33. 傲慢と善良

    2019/3/31読了

  34. ツナグ 想い人の心得

    2020/9/10読了

  35. 琥珀の夏

    2021/9/4読了

    とても引き込まれるストーリーでした。
    子ども時代が語られながらも事件が明らかになっていく構成が素晴らしいし、作中で子ども時代の名前はカタカナ、大人になってからの名前は漢字と使い分けられている点も、この作品では重要なポイントで、秀逸だと感じました。
    他の作品でもそうですが、子ども達の細かな心情表現…どうしてこんなにも胸に響く形で読者に届くのでしょうか。
    一番のテーマは、「母親の罪悪感」だと思うのですが、すごく優しく救いの多い作品だったので、すべてのお母さんと、すべての娘(だった人も)に読んで欲しい一冊です。

  36. 闇祓

    2022/3/7読了

    『この物語はフィクションです。ですが、闇ハラはおそらく誰の近くにも存在していますので、どうぞお気をつけください。』…そんな注意書きで締められているこの作品。
    モラハラ気味な彼氏、マウンティングし合うママ友、パワハラ上司、いじめなどなど、人間関係を築いていく上でよくある黒い感情の数々が、物語の中に登場します。
    ブラックな気持ちを持ってしまう自分がいけないのか?そう仕向けてくる相手が悪いのか?麻痺してくる感じの表現が秀逸で、各章の視点人物たちと一緒に、私も鳥肌を立てつつ読み進めました。
    とても面白かったです。

  37. レジェンドアニメ!

    2024/4/6読了

    『ハケンアニメ!』のスピンオフということでしたが、ハケンアニメも連作短編集なので、スピンオフというより続きという感じでした。
    登場人物たちの過去や、その後のエピソードなど、ハケンアニメの世界を更に楽しめる話がたくさんでした。
    辻村深月作品はいつもそうなのですが、今回も、キャラクター一人ひとりの背景や性格が細かく設定されている事に驚きながら読みました。
    この本はお仕事小説なので、さらに仕事上の関係性なども重要な要素でしたね。
    尊敬という言葉がよく出てきて、クリエイター同士がリスペクトし合える世界がとても素敵でした。

  38. 噓つきジェンガ

    2023/2/26読了

    詐欺にまつわる中篇が3篇収められています。
    欲望や虚栄心などのちょっとした気持ちから出た嘘から、取り返しのつかないところまで転がり落ちていく様子が描かれていて、面白かったです。
    詐欺を働く側、詐欺の被害に遭った側、どちらの立場の気持ちも、わかるような?わかってはいけないような?そんな気がしました。
    読み終えてみてタイトルのジェンガという表現がぴったりだなと思いました。
    自分を保ち続けるために、倒れるまで嘘を積み重ね続ける…そんなイメージですよね。
    ついに崩れてしまったその時、大切なものが見えてくるのだと感じました。

  39. この夏の星を見る

    2023/9/24読了

    辻村深月さんの100%純粋な青春小説。
    コロナ禍が始まり、先が見えずに一番キツかった2020年の中高生たちが、星を見る、という事で繋がって、心の交流を持っていく物語です。
    コロナ禍元年の特殊な状況下での、それぞれの気持ちや閉塞感がリアルに描かれているなと思いました。
    その状況で青春するために何が出来るか?誰かのために何が出来るか?登場人物一人ひとりがしっかり考えて、全員優しい小説なので、爽やか過ぎるという感想を持つ読者もいるかと思うのですが、私は久々に純度の高いものを読んだな、と心が洗われる気持ちになりました。

  40. あなたの言葉を

    未読

※わたしが本の感想を記録し始めたのが2021年からなので、それ以前の読了本については日にちのみの記載になります。

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