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妊娠からの稽留流産、そして手術

すっかり肌寒くなり、秋の訪れを感じさせる季節となりました。

昨日、流産手術を20時から始め、自宅に着いて一息ついたところです。

2月頃から排卵しづらいことから、薬を飲みながら妊活をしており、約1ヶ月前に妊娠が発覚。子どもが欲しかった私たち夫婦にとってはとても喜ばしいことでした。
その間、コロナに罹患したり、電車のホームで足を踏み外したりとトラブル続きだったのですが、元気に心臓が動く姿をエコーで見ると「ああぁ、すごいなぁ。なんて逞しい子なんだろう。」と感動。つわりもほとんどなかったので、妊娠している実感が湧かない私にとってはこの上ない感動を感じました。
しかし10/2の健診で心拍が弱くなっていることを確認。音も聞こえないし、波形も出ない。エコーではなんとか心臓が動いているのが見える。この時点で不安MAXになった私は涙目になりながら、先生の話を聞く。
大事をとって仕事はお休みをすることに。直属の上司には泣くのを堪えながらすぐに連絡。素早く対応してくださり、その日のうちに他部署にも説明をしてくれた。

家に帰ってからは涙が止まらない。"安静"って一体どう過ごせば、お腹の子にとって良い環境になるのだろう?ネット検索しても、目に入るのはネガティブな情報ばかり。(視野狭窄でそれしか目に入らない状態)
その後、LINEを入れておいた夫さんから電話があり、急いで帰ってきてくれる。
「一人にしてごめんね。」と言葉を掛けてくれ、布団をTVの前に敷いてくれた。
仕事で疲れている中、料理や家事をしてくれて本当に助かった。

それから4日間は布団の上で静かに過ごす。トイレと飲み物取りに行く以外は横になって過ごした。この時点でもう1週間経過したような感覚になって、仕事から離れると取り残されたような感じになる。一人になると、どうしても色々考えて、色々調べたりして気持ちが揺らいでしまうので、アマプラやKindleで気を逸らしながら過ごした。夫さんも仕事を切り上げて、在宅勤務という形で早めに帰ってきてくれ、おしゃべりしながら仕事をしてくれていた。

再診の日。夫さんも同行してくれる。期待と覚悟半々な気持ちにまで落ち着く。"急激に大きくなったかもしれない。"心拍復活してるかもしれない。"と考えながら、診察台へ。やっぱり赤ちゃんの心拍は止まっていて、大きくなっているように見えたけど、実際は、前回よりも小さくなり、浮腫んでいる状態とのこと。"あぁ、身体が浮腫んで苦しいだろうな。"なんてことを考えながら、涙が出てくる。夫さんも初めてのエコーを見てもらうことに。診察台に座っていた私の頭を撫でながら、先生の説明を聞いていた。その後、先生からお話がある。
"10人妊娠しても、全員がハッピーエンドじゃなくて、そのうち一人は流産する。"
"ご夫婦は健康体で何も問題はなく、こういう言い方は冷たいかもしれないけれど、決まっていた運命。"
"だけど、流産したからといって、これから先、もう赤ちゃんを産めないわけではない。"
"排卵を促す薬は必要だけど、ちゃんと赤ちゃんを育てる力はある。"
そう言っていただきました。

その後、手術の日程について相談。土日を挟んで、週明け21時からの手術をすることに。休日は流産手術について調べたり、水子供養ができる場所を調べつつ、次の妊活までの間にやりたいことや行きたいところも調べながら気分転換。妊娠発覚してから見ていたスマホのアプリを目にしたり、お風呂の湯船に浸かってお腹をさすっていると涙が止まらないけれど、ひとしきり泣いて落ち着き、また泣いて、を繰り返した。その度に夫さんも嫌な顔せず側にいてくれ「泣いても大丈夫。」と言葉を掛けてくれた。

翌日、母がお土産を持っていきたいと家まで来てくれる。エコー写真を渡すとじっくり眺めてくれ「今はあなたの身体を大事して。」と言ってくれた。祖母には電話で報告。始めに帰ってきた言葉は「あんたは大丈夫なんか?」と。その後、元々会う予定だった義両親が帰宅前に家に寄ってくれた。皆がそれぞれ掛けてくれた言葉に救われた。

そして手術当日。この日は12時以降は絶食。15時以降は絶飲絶食というスケジュール。母が家に来てくれ、昼食を買ってきて一緒に食べてくれた。おしゃべりしながらだと気も紛れる。二人でYouTubeの料理やせんべろ酒場の動画を観ながら過ごしていると、15時に夫さんが帰宅。夫さんはリビングでパソコンを開いて仕事しながら私達の会話に参加してくれた。夕方になって病院から電話があり、患者さんを減らしたので、時間を早めてくれるとのことだったので20時に病院へ。
手術着に着替えて、人生初めての点滴。この時点で色々緊張しまくり。血管が見つかりにくく「痛いよね。ごめんね。」等、看護師さんに優しく声を掛けてもらったり、体調によっては見つかりにくい等、血管について教えてもらったりした。その後、夫さんと母が部屋まで来てくれる。二人の顔を見て泣きそうになる。雑談をしながら過ごしていると診察に呼ばれる。

二人も同席し、手術についてと、初めての母に先生がこれまでの経過を説明。「これからも経過は見ていきたいし、R6に母子手帳がもらえるようにしていきましょう。」と声を掛けていただいた。手術前にエコーで再度確認。赤ちゃんはだいぶ小さくなっていた。
今回、吸引法で赤ちゃんを摘出するとのこと。麻酔は少ない量でぼんやりした状態だけど、処置されていることも、周りの声も聞こえる。痛みも多少はあることを聞く。術後30分ほどは泣いたり唸ったりと、普段とは違う状態が続くことを夫さんと母にも告げられた。

点滴から麻酔を入れて、看護師さんと一緒に数を数える。27くらいでだんだんと頭がぼーっとして目を開けていられなくなる。お酒を飲みすぎたようや気持ち悪い感覚に。処置の感覚や痛みもあるし、頭が気持ち悪いのダブルパンチで自分でもびっくりするくらい唸っていた。最後に入れてもらった座薬が一番痛かった…。看護師さんに抱えられながら、車椅子に座ってベッドに移動。横になっていても眉間が割れるように痛い、お腹も痛いで、しばらく唸っていた。左右から夫さんと母が声を掛けながら身体をさすってくれる。赤ちゃんがもういないことを再認識し、涙が溢れ、夫さんがティッシュで拭ってくれた。お腹は数ヶ月ぶりに感じる生理痛のような鈍い痛みだった。点滴を落とす速さを変えてもらい、しばらくすると痛みもだんだん落ち着いていく。麻酔の影響はそれほど引きずらず、呂律はよく回るし、意識もはっきり。むしろ目が爛々していて、お喋りしながら過ごしていた。その後、トイレに案内されて出血を確認。ほとんど出血はなかった。最後にエコーで子宮内を確認。これまで映っていた胎嚢も赤ちゃんもきれいになくなっていた。消毒をしてもらい、二人の元へ戻る。今後の診察についての話をして終了。その頃には一人でスタスタと歩いて着替えられるくらいに。病院がタクシーを呼んでくれ、そのまま帰宅。スープを飲んで、薬を内服し、0:30に就寝した。

赤ちゃんに、約1ヶ月、お父さんとお母さんのところに来てくれてありがとう。楽しい1ヶ月だったよ。と伝えたい。

今回の痛みはきっと忘れられない痛みかもしれないけれど、決してネガティブな出来事としてではなく、周りの人に救われたこと、掛けてもらったたくさんの言葉を自分の中で大切にしていきたいです。そして、次の妊娠に繋がるように身体も心も整えていこうと思います。

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