「俺は自由だ」という台詞とともに振られた過去があるのですが、後から思い返すとあれは私の言葉だな・・・としみじみ感じてしまう。
惰性で長く付き合っていた日々からすっぱり手を切ることは、当時は頭と心と体の整理がつかなくて大変だったと思うけど、もしそうじゃなかったらもっと不幸だったろうな、などと考えてしまう。
適齢期の男女が惰性で付き合い惰性で結婚し惰性で子供を設けるのは、とてもリスクがある（※後先を考えているなら別。あくまでも「惰性で」というのがポイント・・・）。

今の私は「たまの休みくらいゆっくり寝かせろよ」などといった昭和のサラリーマンみたいな台詞を吐かなくて済んでいるし、「次の週末は義両親の家に集まってランチなのよね」などという憂鬱を味わわなくて済んでいる。そういうの、すごくいいな。自由だな。と感じる。

子供の面倒を見るのも、ババ抜きみたいな力関係の構造があって、旦那になった人が「仕事が忙しいから」と平日は早朝から深夜まで不在になれば、妻側に大いなる負担が被さってくる。たとえ妻が働いていても何とかしなければならない。必ずどちらかがババを引かざるを得ない。（よくあるのは妻の負担ばかりが大きいパターンですが、逆に夫が虐げられている例も見聞きするので、やはり夫婦には必ず力関係があって、弱いほうが大いに負担を強いられるものだと学ぶ）

ということで、無計画に家族を作るのは不幸の始まりだと実感し、いまさらながら恐怖に慄いております。。

時代が変わり、今だと何のために家族を作るんだろう？と色々考えます。
ベースに「家族」という土台を作ってしまってから、改めて一人の時間を作ろうとするのは、力に逆行しなければいけない大変さがありそうだなと思うのです。（たまの週末なのに、なに一人になろうとしてんの？という大きな力を退けなければいけません。）
逆にベースが一人だと、空いた時間をどう使おうか設計できる自由がそこにあります。一人で大いに満喫してもいいし、だれかと一緒に居たいと思ったらそうすればいい。
転職しようとしたら嫁ブロックに遭ったという話もよく聞きます。そういうの、ほんとに不幸。自分の人生なのに、自分の一存だけで意思決定できないなんて・・。（嫁側の気持ちも共感できますが、お互い不幸だなーと思ってしまいます）

一人で居れば、今日のランチを食べるか食べないかも自由。もちろん何を食べるかも自由。来月から海外移住するなんていう大き目の決断も自由。いつ誰と付き合うのも自由。他人の人生を背負ってない分、自分の人生でリスクを冒すも冒さないも自由。

一人で居られないタイプの人は、何かを我慢して人とつるんで暮らせばいいのかなと思う。一人で遊べて自分で身の回りの世話ができるタイプの人は、この良い時代に生まれたことに感謝して、大いに楽しめばいいのではないか、と思う。
家族が居なくても、パートナーが居なくても、後ろ指さされづらくなってきたこの社会動向は、とても居心地が良くていいなと思う。時代はどんどん変化していくから、いつまでも同じではないので、今この時代を大いに楽しめばいい、とそう思う。
一人では入れない店や場所なども、今はほとんどなくなってきたのでは？と感じる。一緒にご飯を食べるのに付き合ってほしいから…という理由だけで人を誘わなくて済むようになっているのはとても自由だ。誰かのご飯に付き合ったり、付き合ってもらったり、というのはとても不自由だ。誰もが好きな時に好きなものを食べればよいのだ。

最近TVerで「ハケンの品格」というドラマを再放送しており、あぁ昔これ観たなぁと懐かしくなって再度観ています。その中で、森ちゃんという若い派遣の女の子が、一人でランチができなくて無理して合わない派閥と付き合うシーンがあり、見ていて胸が痛くなりました。こういうの、嫌だな。やっぱり、一人で行動できる人のほうが強くて自由だな。サバ味噌煮定食が落ち着くよ。
このドラマを再度観ての余談ですが、昔見たときには理解できなかった心情を、今見るとよく理解できるようになっているのは、面白いなと感じました。私自身が成長したのかも、なんて。ドラマの冒頭に正社員メンバーの給与がテロップで出てくるのも、今みるとすごいリアルだなと。。よく作られた考えさせられるドラマでした。（昔の自分は、給与の額面とか、特に他人の給料とか、一ミリも興味なかったですね。今もそこまで他人の給料には興味ないものの、なんというか昔よりも金銭感覚がついてきた感じがあって、これくらいの給与のサラリーマンは、これくらいの暮らしぶりだよな、などの感覚が身についてきている感じがしています。マネーリテラシーは元々が空っぽだったので、もっとつけていきたいなと最近思っています）

色々考えると、今の私はめちゃくちゃ自由だ！！
山のてっぺんで叫びたい気分。
何もかもを自分で決められるのは、本当に自由だ。そう思わない？？