私が出来上がるまで(兄の奇行)37
楽しく高校時代は過ごしていましたが、家庭は真逆でした。
父が亡くなる頃から兄は問題を抱えていました。
小さい頃から問題児ではありましたが、大きくなるにつれて、それが本物だとわかってきたのです。
友達はいましたが、長く続きません。
学校が変わると会うこともなくなっていました。
中にはとても勉強のできる友達もいました。
ひとくせもふたくせもある兄とよく仲良くしてくださっていたなぁと今でも思います。
兄は高校へは父の言いつけで仕方なく私立へ入りました。
が、学校へはほとんど登校せず、どこかで遊んで帰っていました。
もちろん続かず、2年間行ったか行かないかくらいで退学してます。
私とは5学年離れです。
兄が17歳の時に父は他界してます。
父がいなくなる前から兆候はあったものの、いなくなるとやりたい放題。
母親のことは下に見ていたと思います。
言うことなど聞きません。
学校を辞めてから働きに出てもすぐに辞めて、家で寝ていることが多かったのです。
今で言うニートです。
ただのニートではありません。
贅沢を知っているので、欲しいものは買うのです。
もちろんお金は働いてないので、母からもらうしかありません。
ただでさえケチな母、出し渋ってお金は途中から出さなくなったと思います。
けれど、オーディオやペットが欲しいのです。
家にあるものを質屋に行ってお金を作っていました。
その頃からか、思えばまだ未成年の頃から兄はお酒に溺れるようになっていました。
酒代も必要だったのです。
そして、うちには小型犬が一匹いましたが、動物好きの兄はある日、ドーベルマンを買ってきたのです。
初めはダックスフントの成犬かと思いましたが、足がかなり太く、カラダががっしりしてました。
耳も垂れていて、尻尾もながいので、ドーベルマンにはみえなかったです。
子供のうちに耳と尻尾は整形して耳を立たせ、尻尾を縮めるのだと知りました。
この子にお金がかかるのです。
犬小屋も私が4人くらい入れるような立派な犬の家を玄関先に建てました。
中は暖房機まで取り付けてます。
そして、生後半年くらいになると、警察犬の学校にしつけをするために入れてます。
3ヶ月くらいだったかと記憶してます。
それだけでもかなりの金額がかかります。
恐らく母に出させていたのだと思います。
それに加えて浴びるように毎晩お酒を飲むのです。
犬の世話で台所をかなり汚したり、家の中にドーベルマンや、当時ベランダで飼っていた伝書鳩を放したり。
やりたい放題です。
伝書鳩はご近所からクレームがきたそうです。
血統証付きの伝書鳩を2、3羽飼ってきて、また大人が何人も入るくらいの大きな小屋を建てて飼いましたが、あっという間に繁殖し、10羽では済まないくらいの数がいました。
私は動物が好きですが、潔癖症です。
家の中で放されたりするとたまりません。
これ以外にもオカメインコやリス、ハムスター、色んな動物を飼いました。
母は動物が大嫌い。
けれどそんなこと無視です。
酒と動物で散財していました。
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