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[詩]「目を瞑れば。」

目を瞑れば


見えてくる夜空


一人彷徨く

ショッピングモール


広い店内


あちらこちらに

目移りして


心揺るがす


迷っていく


ある日

逃げ込んだ駅


切符を買って

改札へと抜けていく


遠くまで

行きたいと願って


行く先も分からず

乗り込む電車


変わっていく景色


期待と不安


目を瞑れば


夢を見る


未だに行く先は

定まらない


青空に移った

案内標識


あの街も

いつしか形を変えていく


抜け出せない不安から

一歩背伸びして


抜け出してみたくて


明晰夢の中で走る


空を飛んでも


抜け出せなくて


広がっていく世界


恐れはある


それでも


目を瞑っているだけじゃ

始まらない


だから


目を開ける


私は頬を叩き

前を向いた


今も

心は揺れている


けれど


これからも

時間は進んでいく

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