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斯当歩児紀行① 運ちゃん運転荒すぎ

  千年の都・イスタンブールに着いたのは残暑が厳しい8月末であった。

   空港はどこも市街地からは離れているものだが、イスタンブール空港も例によって市街地から離れて位置している。そして、市街地にはバスかタクシーでアクセスが可能である。初めての海外旅行だったものだから、タクシーの方が安心かと思い、uberタクシーを利用することにした。
   しかし、この判断こそが誤りで、安心などとは程遠い移動となった。というのはこの運転手、英語も解さなければ運転が荒すぎる!というかもうほぼ煽り運転だった。なんかもうFoooooooo!って叫んでたし。同行者のSと二人でひたすらビビりまくった。しかも車内ではトルコの歌がかかっていて、それがまた異国感を醸し出し、初日の不安の中で恐怖を増長させた。運転手が我々のいる後部座席の窓を全開にして、トルコ語でなんか言ってきたのも怖すぎた。多分、イスタンブールどうだ!みたいな感じだったと思うので、二人してIstanbul the best!と言わされたのは屈辱であった。(そう考えると、言葉って分からんくても通じるもんなんやな。)
   そんな感じで、生殺与奪の権を握られる恐怖と隣り合わせだったものだから、目的地に着いた時の感動は凄まじく、命が助かった喜びを噛み締めながら運転手と熱い握手を交わしつつ、ちゃっかり170リラ(当時のレートで1400円くらい)ほどボられた。しかし、生き残ったことが嬉しすぎてボられたことに気づかなかった。なんか今になって腹立ってきたな。ただし、運転手がぶっ飛ばしたおかげで予定より2時間も早い市街地到着になったので、express代と考えれば妥当かもしれない。そう考えることにする。

   ちなみに、サムネの画像はタクシーの車内から。斯当歩児はイスランブールの漢字表記らしい。海外の地名の漢字表記好きなので採用した。


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