見出し画像

《仏教》老苦

わたしたちは日々老いています。
老いたくて老いている人はいないでしょう。

体が思うように動かなくなっていき、記憶力も低下します。美貌も衰えるので、老いるメリットはありません。

仏教においても老いはネガティブなものとして考えられています。
「老いるといい事がある」
とか
「神に近付ける!」
などといったポジティブ思考にはなっていません。

苦しいことだと捉えています。宗教にしては非常に現実的です。
こういった現実的な考え方が、僕が仏教に魅力を感じた点です。

無理にポジティブな解釈を押し付けるのではなく、「苦しいものは苦しいよね」と、自分の苦しさを肯定してくれる。
仏教は宗教ですが、哲学的な側面が大きいのです。
時代や地域に伝わる毎に、伝言ゲームのように尾ひれが付いたり解釈がおかしくなっているようですが《一切皆苦》や《諸行無常》《諸法無我》などの本質を突いた考えは、初期から変わっていないようです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?