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というか、こんなのが新聞といえるのか。こんな新聞に広告を出す企業があって、天声人語を書き写して喜ぶ日本人がいる限り、日本に明日はない。    

以下は、2013/12/10に出版された高山正之の下記の本からである。
本論文も彼が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであることを証明している。

朝日新聞「原発アレルギー」キャンペーンはこわい
放射線医療も「内部被曝」に…
 
もっと問題なのはこの新聞は最近、みな天声人語化していることだ。
みなどこかのプロパガンダなのだ。
例えば9月7日、尖閣で支那漁船が巡視船に体当たりして1周年の紙面を見てみよう。 
同じ日、産経新聞は尖閣問題を社説で扱い、総合面で事件を公表した一色正春に語らせた。
さらに菅が北朝鮮系市民団体に多額の寄付をした犯罪行為を解説し、原発関係では支那が彼らの能力を超える高速炉に手を出したこと、放漫経営で潰れた安愚楽牧場が東電にたかろうとしている話などを並べている。 
朝日はそれらにばとんど触れずに1面トップが放射線の恐怖を訴える企画の1回目。
次のページは「野生勍物の汚染警戒」。
福島原発周辺の猪が汚染されているかもという推測記事。
社会面でも「福島産のキノコの原木が汚染されている」と放射能風評を掻き立て、その下には反原発を売る武田邦彦が「東北の野菜や牛肉を食ったら健康を害する」と発言したことを取り上げているが、よく読むと、それに抗議する一関市長の話だった。 
中面は嘘つきがばれて、しばらく出番のなかった大江健三郎が「停止中の原発の再稼働やめて」といったという話。
その対向面は東北大が福島の保育園の「庭のドロを洗ったら、セシウムが減った」という報告で埋める。 
その前後の日付では「太平洋の魚も汚染されているかも」という推測記事や甲府の病院で放射性テクネチウムを規定以上に投与したという記事が載る。 
テクネチウムは中性子線を出さずに電子線(ガンマ線)だけを出す。
体内に入ってもX線と同じに体内を突き抜けるから、外から内臓の様子を観察できる。 
ごく普通の放射線医療だが、朝日はそれを「内部被曝」と書く。
体を突き抜けるのに内部被曝などあったものじゃない。
無知な読者をただ怖がらせる。 

こんな新聞に広告を出す企業 
風評を書き立て、それで被害が出たら「東電はその被害を補償しろ」と書く。
数年前の中越沖地震では朝日は日本海が放射能で汚染されたと嘘を書き、東電に風評被害30億円を出させた実績がある。
日本人をもっとさもしくし、原発をやめさせ、日本経済を失速させてしまえ。
それがこの新聞の真の狙いのように見える。 
傍証はある。
今度の騒ぎで朝日が一番騒いだのが福島原発近くで検出された半減期2万年の猛毒プルトニウムだった。
これ以上やばい話はないと恐怖を煽ったが、結論は中面の目立たぬべ夕記事(5月20日付)だった。
プルトニウムは実は80年代の支那の大気圏核実験の産物で、「それが日本に降り注いでいた」と。 
福島原発よりはるかに深刻だが、事実を書けば支那が傷つく。
べ夕記事の見出しは「プルトニウム 原発事故の前と同レベルを確認」。
読むほどに味がある。
というか、こんなのが新聞といえるのか。 
こんな新聞に広告を出す企業があって、天声人語を書き写して喜ぶ日本人がいる限り、日本に明日はない。                               

(2011年10月号)

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