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水まわりのリフォームを大幅コストダウンする方法<1>

戸建でもマンションでも、築20年ほどで水回り(キッチン・浴室・洗面・トイレ)のリフォームをするケースが多いと思います。経年劣化は避けれませんし、新しい製品は耐久性も高く手入れもしやすくなっているので。リフォームで掃除やメンテナンスが非常に楽になる事が多いです。

この水回りのリフォームは、選定する製品だけでなく工事の依頼先によっても非常に価格差が出る工事です。間取り変更等の「木工事」と呼ばれる工事だと職人さんの人工(にんく)と呼ばれる手間賃と材料費から見積が計算されるので、同じ内容だと依頼先が変わってもそこまで大きな金額差がない事が多いのですが。水回りリフォームだと全く同じ内容でも、依頼先によって20%以上金額が変わることもあります。どうしてそんな事が起こるのでしょうか?

キッチン・浴室・洗面・トイレの工事は、設備代が工事金額のほとんどを占めるケースが多くなります。そのため「設備の仕入れをいかに安くするか」というのがコストダウンの要です。「いかに安くするか」と言っても、施主支給(施主が部材や設備を購入して施工者に渡す事)の場合以外は仕入れるのは工事を依頼する会社です。

日本の大手住宅設備メーカー(リクシル・パナソニック・タカラ・TOTO等)は、エンドユーザーへの直接販売ではせず工事会社への販売のみを行っています。そのため「定価」と「仕入れ価格」がの差が、メーカーやルートによって相当な差があるのです。例えば定価80万円の同じキッチンやユニットバスを40万円で仕入れ可能な会社と50万円で仕入れる会社が出てしまうのです。

基本的にはメーカーとの年間の取引量(購入金額)が多い大きい会社は安く仕入れられる傾向がありますが、小規模な会社でも特定のメーカーを優先的に採用する取り決めで割安な仕入を実現している所もあります。また、仕入金額(通常は掛率、と呼んでいる)は同じメーカーでも商品のライン(高級ラインと一般向けラインがあるメーカーがほとんど)によって変わるので、「このメーカーはこの工事会社が安い」と一概に言えません。

そのため、特に機能やデザインにこだわる人は「自分である程度メーカーを決めてから施工会社を決める」という方法がおススメです。細かいプランは難しくても、大手メーカーのショールームで現物を見れば「このメーカーのデザインや素材が好き」とか「このメーカーはイメージと違う」とある程度絞れると、施工会社選びがとても楽になります。

因みに自分は実家の水まわりのリフォームを頼まれた時、母親をメーカーのショールームに連れていって自分でプラン(定価での見積も出る)を事前に作成して、母親がこだわる台所&洗面はメーカーもラフプランは確定した状態で3社に見積を依頼しました。浴室&トイレも同じ製品を指定して見積依頼したのですが。こうすると厳密に見積を比較できます。多くの会社に依頼しても、各社が異なる内容で見積をしているとコストパフォーマンスについては正確な比較ができないので。

この方法は、手間もお金もある程度かけてこだわりたい&自分で色々と検討するのが好き、という方にはおススメなのですが。それ以外の方には大変だと思うので、次回は「そこまで手間はかけたくないけど、コストはおさえたい」という方におススメの方法について書きたいと思います。

今は異業種で働いていることもあり、踏み込んだ内容まで自由に書けるので。この投稿が、高コスパ&ローコストなリフォームのきっかけになってくれたら嬉しいです。

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