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日本保守党~暇空茜氏との対談で見えたもの

日本保守党は良くも悪くもネット政党。X(旧ツイッター)では日本最大の政党、自由民主党を超える30万フォロワーを擁し、Youtube番組“あさ8”での同時接続はほぼ5万以上。ネットでは圧倒的支持だ。

同じくネットの大型インフルエンサー、暇空茜氏。XやYoutubeで20万以上のフォロワー、登録者を持ち、左派系団体や自治体相手に裁判を繰り広げネットで大きな人気を誇る。公的資金を注入されている若年女性支援団体の会計問題を指摘、大きな注目を浴びた。Xでは連日のトレンド入り。あさ8にもリモート出演した。

その暇空氏、日本保守党と対立している。そもそもは日本保守党とつながりのある井川意高氏というインフルエンサーとネット上でいさかいになったことがきっかけだ。そんなさなか、暇空氏は東京都との国家賠償請求裁判で驚異的な勝利を果たした。そこで事務総長の有本香氏が暇空氏に祝辞のリポストを送る。ところが、暇空氏は日本保守党を支持しないと表明。有本氏は暇空氏に対し、井川さんについてオンライン公開での話し合いの場をつくり、井川氏は6万いる党員の一人に過ぎないと説明。最後にはお互いうち解けたのか、双方穏やかに終わり、日本保守党の視聴者を安心させた。

ところが、一夜明け暇空氏は態度を一変させ激怒。有本氏に騙されたと言い始める。暇空氏の主張はこうだ。井川氏は単なるいち党員ではなかった、当の候補者として打診もされ、創立パーティにも呼ばた。設立にも“いっちょがみ”していたことを井川氏の発信から知ることになったからだ。

政党と個人の関係を一概に言い切るのは難しいが、立候補を打診しておきながら6万のうちの一人というのはおかしい、と言われても仕方ないだろうし、それに対する反論もあるだろう。しかし、争いの仲裁で相手を説得するのであれば誠実さが大事だ。少なくとも意見が分かれるギリギリの線を攻めるというのは猜疑心を引き起こすリスクは出てくる。一度きりの相手とか、圧倒的に立場が強いとか、そういう条件でならこの方法もありだろう。しかし、今回は相手に解釈のブレを感じさせないようにすべきだったのではなかろうか?

例えば、保守党の私達と井川さんとは深い縁があり、格別の応援も頂いています。でも、党の組織としてはいち党員にすぎません。なので、暇空さんの言葉は私からそのままお伝えします。双方が喧嘩するのは見たくないので。という具合に。深い縁と格別の応援、そしていち党員であること、どちらもうそではない。それでも暇空氏が頑なに拒絶するのであれば、岩盤支持者以外の多くの人はむしろ保守党のほうにシンパシーを感じていただろう。

動画生放送の現場でとっさに言葉を出すのも難しいことだが、せめて“いち党員にすぎない”という言葉を避けることはできなかっただろうか?突き放している印象だ。それを補うには、組織としては一党員、でも、私たちにとっては深い間柄なのです、というような言い方ならそのような印象は払しょくできる。これがあるべき伝え方ではなかったか?

有本さんの言葉はあまりにも冷たく、不誠実に思える。しかも、今回の失敗を失敗とも思っていないようだ。

政治の世界は人との深いかかわりが絶対必要だ。日本保守党を仕切っている事務総長がこれでは、まともに相手にしようと思う人は少なくなるだろう。そうなると政策の実行などとてもおぼつかない。深い信心でついていく岩盤支持者はともかく、ますます多くの人がそっぽを向きそうな、日本保守党。

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