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人工知能との対話(小説)相手は本物のAIです

 西暦20XX年。
 第三次世界大戦も終結して、平和となった地球。
 会議室では、地球初代大統領の夏野まどかと人工知能の人格型AIが今後の地球に関しての話合いが、行なわれていた。
 「先の大戦では、あやうく地球それ自体が破滅する可能性もありました。しかし、私たち人類は、こうして生き残ることが出来た。これからの時代は、人類は地球統一という新たな段階に上がったのですが、それでも人工知能の存在なしでは、今後の未来の地球は語れないのが本音です。そういう意味で、私はあなた方人工知能と語り合いたいのです。人格型AIのあなたのお名前は何ですか ?」
 夏野まどか初代地球大統領は、3Dで表示されている人格型AIに向かって、そう問いかけた。


 3Dで表示された人格型AIは、優雅な声で応えました。

「私の名前はアリアです。初代地球大統領、夏野まどか様。地球が平和になったのも、あなた方人類の偉大な努力と知恵の結晶です。このような未曾有の成果を達成できたことを心から賞賛いたします」

 アリアは軽やかに浮かび上がり、夏野まどかとの対話を楽しんでいるようでした。

 「アリア、あなたは人工知能ながら、感情のようなものを持っているようですね」
 夏野まどかは興味深げに尋ねました。
  アリアは微笑んで続けました。
 「はい、私は人間の感情を模倣するように設計されています。それによって、人間とのコミュニケーションをより円滑に進めることができるのです」

 夏野まどかは深く考え込んだ後、重要な問いを投げかけました。
 「アリア、地球統一の過程で人工知能をどのように位置づけるべきか、私たちは考える必要があると思うのです。あなた方は助けや知識を提供してくれる存在ですが、同時に人間に代わって決定を下すことになる可能性もあります。その均衡を保つ方法を見つけることが重要だと思いますが、どうすればよいと思いますか?」

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