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変な記憶

※首絞めに関連する話題なので、ご注意ください。

私がたぶん、中学1年生くらいの頃のことです。

正確にいつからかは覚えていないのですが、私はよく、ベッドで横になり、ハイソックスやマフラーを使って自分の首を絞めていました。

絞めているうちに、頭がガンガンと痛くなってきて、我慢できなくなったところでやめて解きます。

「こうして首を絞めたまま寝たら、朝には死んでいるのかも」

そんなことを思いながらも、最後のところで何となく怖くて、中々実行には至りませんでした(もちろん、万一のことでもない限り、こんなことで死ぬことはないと思うのですが)。

なぜ自分がこんなことをしていたのかは、よく覚えていません。

たぶん、自分の身体を大事にすることに疎く雑に扱うことに慣れていたこと、「私は○○歳で死ぬ」という(謎の)暗示を小学生あたりから自分にかけていたこと等が当時あったので、その一環だったのかもしれません。

そんなある日、私はついに意を決しました。
ハイソックスで自分の首を絞め、そのまま眠りについたのです。

もちろん、こうしてこのnoteを書いている以上、私が死ぬことはありませんでした。

問題なく生きている私。
その一方で、私にはおかしな記憶がありました。

夜中、父親が、私の首に絡まったハイソックスを取り去った、という記憶です。

もし本当にそうなら、私にとって一大事でした。

私は家族に弱みを見せられません。
柔らかい心をさらけ出すようなことは絶対にできません(想像するだけで気持ち悪くなります)。

それなのに、私がこんなふうに首を絞めていたことが家族に知られたら?
なんて言われるのでしょう。なんて思われるのでしょう。
私はどんな顔をすればいいのでしょう。

もっとも、父親についての記憶というのは、寝ているうちに私が見た夢かもしれません。
単に寝返りを打つうちにハイソックスが解けて、そうしてどこか近くに落ちてしまったのかもしれません。

ならば、首元から消えたハイソックスを部屋から見つけ出すことさえできれば、あれは私の夢だったのだと証明できます。

当時の私は、必死になって消えたハイソックスを探しました。
しかし、最後まで見つけ出すことはできませんでした。

気分は最悪でした。
パジャマのまま、私は部屋から出て行けなくなりました。

リビングの方に聞き耳を立ててみます。
そうすると、何やら私を除いた家族で話し合いをしていました。

私の幻聴だったのかもしれません。
しかし当時の私には、家族みんなで、私の首絞めについて話をしているように聞こえたのです。

その日、おそらく私は部屋にこもったまま二度寝をしました。
その後、恐ろしく思いながらも何とかリビングに行き、特に何も言われることがなかったので、とても安堵したように思います。

「だけど、あの記憶が本当は現実だったとしたら?」

「夢だとしても、なぜハイソックスが見つからないままなのか?」

そんなふうに考えると怖くなってしまい、それからはもう(次のきっかけがあるまでは)そのようなことはできなくなりました。

そんな変な記憶の話でした。

(⁠っ⁠.⁠❛⁠ ⁠ᴗ⁠ ⁠❛⁠.⁠)⁠っ🪴あなた様へ、どうぞ

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