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Velvet Undergroundの1st

超絶ひさしぶりに好きなアルバムのレビューでもやっちゃおかしらン、と思い立ってのnote。以前、アメブロでKing Crimsonの宮殿とはっぴいえんどのゆでめんの全曲レビューをやったのですけれども、noteで書くのははじめてです。
文章を書きたいという欲と好きな音楽について語りたいという欲を同時に満たしていくスタイルでいきますよ~。

今回はVelvet Undergroundの1st。Nicoが参加してることでおなじみの。

はじめて聴いたのは中3。でもそのときは1曲目のSunday Morningを聴いて ”なんかおもんないなあ” と思って棚の奥にCDを眠らせました。判断が早すぎる。よくない。
で!時を経て大学生になってから、重い腰を上げてちゃんと全曲聴こーッと思い、さして期待もせずに聴いてみたところ…

”ゑ、イイ…!!!”

と。そこからヴェルヴェッツ、ひいてはサイケの沼にずるずるずるずるずるずるずるずる引きずりこまれていったわけです。
今が大学4回生なので、そう思うとハマったのはけっこう最近ね。

いわゆるニューヨークパンクの系譜に属するバンドであったり、ゴシックロックの耽美主義的な精神性、あるいはシューゲイザーのサウンドなどなど、ロック史にえげつない影響を与えたとされる本作。まぢ、神ぢゃん。すごいぞ、ヴェルヴェッツ。ほめてあげたい。
そんな愛してやまないヴェルヴェッツのとっても偉大な1stアルバム。曲ごとに感想など気ままに書いてみるよ。

1.Sunday Morning
前述したように、はじめて聴いたとき、おもんなッ、と感じてしまった曲です。サイケの名盤とかなんとか云われるアルバムの幕開けがこれか?お?ってな気持ちになりました。
一般的にわかりにくいと云われがちなこのアルバムの中では比較的わかりやすいほうの曲ですが、当時のぼくにはそれがどうも退屈に思えてしまったんですね。めっちゃトガっていたので。
今では素直に、いい曲ぢゃん、と思えるようになりましたけれども。

2.I'm Waiting For The Man
ガッサガサのギターサウンドが超イケてる。
ヴェルヴェッツはドラムのモーリン・タッカーがなかなか癖のあるプレイヤーで、そこがヴェルヴェッツサウンドの要でもあるのだけれども、この曲のドラムもひたすらずっとスネアを叩いてるっていう、なかなかの攻めっぷりでかっこいいんだな。
あとアウトロのフェードアウト直前でピアノがあきらかに不協和音みたいなのを弾きはじめますが、あれ個人的にめっちゃツボ。

3.Femme Fatale
ニコがボーカルをとってます。ニコの声、すき。
この曲って単純にメロディがよくてそれだけでも十分に魅力はあるのですが、やたらと不穏なムードが漂っているあたり、いかにもヴェルヴェッツだ…。

4.Venus In Fur
ここらへんから一気にサイケっぷりが増してきます。民族音楽のような趣があって、ぼくの好みのド真ん中。アルバムの中でも1,2を争うぐらい好きな曲です。
この曲のミソはジョン・ケイルの奏でるヴィオラ。曲中ずっとループし続けるドローン的なフレーズにだんだん精神が崩壊させられていくようで怖いのだけれども、中毒性があって鬼リピしちゃう。
そんでもって、この曲もドラムがほんとうにいい仕事をしてる!

5.Run Run Run
わりと陽気。本作の中ではルー・リードのロックンロール的な側面がいちばんよく出てる曲。リフも歌メロもキャッチーだけど、なぜか暗さを感じます。なんなんだろ。これがヴェルヴェッツなのかー。

6.All Tomorrow's Parties
ニコのボーカル。やっぱりニコの声、すき。
4曲目同様、淡々とループするフレーズに支配されたサウンドが特徴的。重たいノリはやはりモーリン・タッカーのドラムによる功績ですね。ふつうの8ビートじゃもっとつまんない曲になってたことでしょうね。きっと。
メロディもきれいだし、サウンドもおもしろい。名曲。

7.Heroin

ヴェルヴェッツ美学の結晶、とでも云いたいネ。静と動のコントラストが見事で、単調な曲が多い本作の中では比較的しっかり展開がある曲です。
アウトロの悲鳴のようなノイズギターがうつくしい。ドラムがひたすら心臓の鼓動のようにバスドラ(ちなみにモーリン・タッカーは、バスドラをマレットを使って手で叩く)だけを連打してるのも、ほかのバンドじゃありえない発想でおもしろい。そしてドローン。ヴェルヴェッツの魅力がぎゅぎゅっっっと凝縮されてます。
しかし、歌詞よ。「へ~ろ~いん♪」じゃないのよ。よくないよ。ま、そういう時代だったのね。

8.There She Goes Again
個人的にかなり好きな曲。とりあえずノリがいい。本作でほぼ唯一ぐらい、まともに明るくてポップな曲という印象。Heroinの後にこの曲があってくれるのは救いでしょう。
ハマる前は個人的になんとなく硬派で高尚な音楽性を持ってるようなイメージがあったヴェルヴェッツですが、意外と野蛮だし、ちゃんとヘタクソだし、しっかりバカっぽい。そういった面を特に象徴してるのがこの曲だと思います。最後にテンポが倍になるのとか、かっこいいのかどうかもわかんないのだけれども、それもご愛嬌ってことで。

9.I'll Be Your Mirror
ニコボーカル。うーん、ニコの声、すき。
さりげないギターのフレーズがいちいち洒落てて非常にイイです。スターリング・モリソンはあんまり目立たないながらも、すごくいいプレイをするのね。そしてそして、歌メロのうつくしさもピカイチ。ノイジーに暴れ散らしてるだけじゃなくて、こういう曲をちゃんと作れるところがすばらしい。

10.The Black Angel's Death Song
マジのガチでヤバ。ってか、まずタイトルがイカれすぎ!漂う中二病感!そして、単純に曲がこわい。
このアルバムってとにかく音質が悪いのですが、こういう曲においてはむしろそれが効果的に不気味さを引き立ててるような感じさえあります。

11.European Son
マジのガチでヤバ、その2。ラスト2曲だけ異常に尖りすぎている。ちょこちょこ小出しにしてたヤバさを、最後の最後で爆発させよった…。
前述の10曲目はそれでも3分ほどで終わるからまだしも、これはクソ長い。ノイズとか嫌いな人は耐えられないかもです。終わりかたは爆発音みたいでちょっとかっこいい。

うん。

…って感じで、今回はVelvet Undergroundの1stのレビューでした。
おわり。じゃあねーーー。





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