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実山椒の佃煮は、手作りできるって知っていますか?

関西では、おうどんや親子丼には七味唐辛子ではなくて山椒をかけることが多いのです。
他にも、ちりめん(干しらす)を実山椒と炊いた「ちりめん山椒」や、フキの佃煮にも実山椒が入っていたり。
私は、関西に来てから山椒の美味しさに目覚めたのですが、中でも実山椒の佃煮は大好き。
フキの佃煮の中から実山椒だけ食べてみたいし、小鮎の山椒煮も実山椒をもっと入れてほしいと思ってしまう。
そして、実山椒の佃煮はそれだけで売ってはいるものの、ものすごくお高いのです。
いつか、存分に実山椒をご飯に乗せて食べてみたい!
と思っていたら、夫さんから「自分で作ればいいんじゃない?」と言われて、目から鱗が落ちたのでした。

実山椒は、どこで買う?

5月くらいになると、近所のスーパーでも実山椒を売っているのですが、かなりお高いし、量も多いのです。
なので、私が最初にトライした時は、とある道の駅で小さなパックに入っているものを購入しました。
ただ、これは失敗。ちょっと時期を逃していたらしく、もひとつでした。
それで、翌年は5月初めに、実山椒の産地とされている地域の道の駅へ。
そこで見た実山椒は、粒も大きくてすごくきれい、そして、お安い。  
それ以来、5月になると、産地の道の駅に行って、実山椒を購入しています。

実山椒の下処理は、それなりに大変です

道の駅から帰ってきたら、すぐにでも実山椒の下処理をしたいところなのですが、疲れているところに、この作業をするのは少しストレスです。
それで、どうしたものかと思っていたのですが、実山椒は購入してきたら、そのまま冷凍しておくことができるそうです。
冷凍することで保存できることと、下処理が少しだけ楽になるそうなのです。
そんなわけで、実山椒は冷凍庫へ直行し、同じ日に買ってきた葉ワサビを醤油漬けにして、その日はおしまいです。

道の駅で葉ワサビを見ると、つい買ってしまう

雨で外出できない、そんな日は実山椒に集中する

実山椒の下処理は少し面倒ですが、逆に、それに没頭して頭がクリアになる、ということもできます。
雨続きで外出ができないと、少し気が滅入ってしまいますが、そんな日こそ実山椒に向き合うべし!
購入してから1ヶ月半の間、冷凍庫にいた実山椒を、梅雨のさなかに佃煮にしていきます。

まず、冷凍庫から出した実山椒を水洗いして、ゴミを除きます。
そして、沸騰したお湯の中に入れて、10分程度、煮ます。
お湯を切り、水にさらし、実山椒についている小枝を除きます。

小枝を除く作業は、黙々とやる

この、小枝を除く作業が本当に大変で、ラジオや好きな音楽を聴きながら、黙々とやります。
これを少しでも楽にする方法には諸説あって、
冷凍庫から出してすぐに袋ごと揉むとか、
金網のザルに実山椒を入れて、かき混ぜるとか、
それなりに試したのですが、
結局のところ、とれた小枝を除く必要もあって、
私の場合は、冷凍庫から出して、水洗いして、すぐに茹でて、水にさらしながら小枝を除く
という方法に落ち着いています。
冷凍した場合は、しない場合よりも小枝から実が楽に取れるように感じています。
実山椒は、一粒一粒から枝が出て、それがまとまって房になっているのですが、房になっている部分の小枝を取り除けば良くて、実から出ている枝は、炊いてしまえば大丈夫です。

ゴールは間近

実山椒は水にさらした状態にしておくと、手についた小枝や実も取りやすく、あくぬきにもなるので、水を張ったボールが3つあるとやりやすいです。

いよいよ炊きます

小枝を取り除いた後、もう一度、茹でこぼしをします。
この2回目の茹でこぼしをどれくらいするか、その後にどれくらい水に晒すかは、その時々で。
私は、実山椒の香りが残っている方が好きなので、2回目は10分程度の茹で時間で、水にさらしながら小枝の最終チェックをして、下処理完了としました。

下処理が終わった実山椒は、水を切って冷凍しておいても良いそうですが、今回は全て佃煮にしてしまいます。
酒と砂糖と醤油を適当に入れて、ヒタヒタの状態から30分程度コトコト炊いて、水分がほぼなくなり、出来上がりです。
炊いているうちに、小枝がヒョコッと出てくるので、見つけたら取り除きます。が、あまり神経質になると疲れてしまうので、ほどほどに。

あまり煮詰めすぎない方が好みです

薄口醤油を使うので、色がやや薄めです。
ふっくらと美味しく炊き上がったので、すぐに食べる分は小瓶(煮沸済み)に入れて、残りはジップ式の袋に入れて冷凍します。

実山椒の佃煮は、煮魚や茄子の味噌炒めに使ったり、肉味噌に入れたりするので、ご飯のお供だけでなく使い道がたくさんあります。
冷凍庫には、もう一袋、実山椒があるので、またそのうちに作りたいと思います。

おしまい

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