もうあかんわ日記　岸田 奈美
途中でページの黄色さに気づいた。

ポケスリの睡眠計測のため12時にスマホを寝かせるとすることがないので、ゲームするかネトフリ観るか本を読む。

書いた順番通りの優先度で、もうゲームもネトフリも飽っき飽きした、早く明日になってほしいけど全然眠たくない時間がやってきたとき、デスク用の小さい照明をあかるさで目が冴えない程度に離しながら本を読む。

久しぶりに読書が生活に入ってきた。その心地良さとこの本さんの楽しさで後半につれ読むペースが上がっていき、このまま読み切ってしまおうとある日のお昼の明るさのもとで続きを開いたら、なんか黄色かった。

いつも夜に少々の明かりの中で読んでいたからこの黄色さに気付かなかった。この本の中身って知らない間もずっと黄色かったんや。知らんかった。

このページだけがおかしいのかなと思ってパラパラすると始めの方はふつうに白かった。

どうやらページが進んでいくにつれて黄色が増し、僕はその最大まで濃くなったところでようやく認識したらしい。

でもどうして？なんのグラデーション？黄色いのばれないように？
あと最大が黄色すぎる。びっくりした。

意図的になされたものとは考えにくいなあ。うーん。
もしやこれは黄ばみなのかな、俺が買って部屋に長い間積んでおいたことでなんか下の方から黄ばんだのかなあ。俺の部屋に置いてたら黄ばむってか。

この部屋で暮らしている僕の人生は後半にかけてグラデーションで黄ばんでいく。このもうあかんわ日記と同じように。

年取って黄ばんでいく人生。

もう、あかんわ。

黄ばみじゃなくカスタードクリーム色ということにしよう。

人生が後半にかけてカスタードクリーム色になるならば甘くて幸せそうでシュークリームに入っててほしい。

わあすごくいいな。
シュークリームに入ってたら嬉しい人生を送れるなら越したことはない。

なら、生きていこう。

もうあかんわ日記では著者の岸田さんがてんやわんや大変な思いをする。あかんわと呟きたくなるようなことがたくさん起こる。でも読んでてずっと面白い。問題を持ってくる家族たちが愛しく見えるし大変な出来事もクスリと笑ってしまう。岸田さんがユーモアであかんのを面白くしてくれている。
すごいことやで。
もちろん自分のためのおもしろなんやろうけど、てかそう書いてたけど、すごいねえ。

次本屋行ったら他の「もうあかんわ日記」の色を確認する。