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【わたしのジョブ・カード】3,貴重な第二新卒

私が選んだ専門学校とは、「観光専門学校」という学校でした。
旅行業界で働くために、旅行業法や旅行業約款、旅行実務や関税などを勉強させてもらう学校でした。

ろくな勉強もせず、ろくな就職活動もせず、たまたま見つけた豪華客船の会社に応募して、10倍を超える倍率での中で正社員として採用され、そこがわずか2年でつぶれてしまうという、キャリアのスタートから大荒れとなりました。

実は、進路指導室(今でいうとキャリアセンターですね)の先生からは、「あそこは、確実につぶれる。君にはもっといいところがあるはずだ。俺が探すから待っとけ。」と言われていました。

今では、プロや先輩のいうことは聞いておく方がいいと心から思っています。

ということで初めて入った船会社は、2年でつぶれてしまいました。再び就職活動が始まりました。
怒涛の勤務でしたので、軽い燃え尽き症候群もあり、しばらくはゆっくりしたいと思っていました。まだ実家暮らしでしたので、どうしても働かなくてはいけないというわけでもありません。いざとなれば、学生時代にアルバイトをしていたスーパーに行き、アルバイトでもすればいいやぐらいに考えていました。
初めてハローワークへ行き、離職手続きをして失業手当をもらうつもりでした。

ところが、幸か不幸か高校の同級生から連絡があったのです。
彼は、一緒のクラスになったことがなかったと思うのですが、同じように鉄道が好きということでたまに話をするぐらいのな仲でした。
なにやら嬉しそうに「あの会社、つぶれたんやろ?どないする?よければうちの会社に来ないか?」と。

高校を卒業してから連絡を取り合っていなかったのですが、彼は、私と別の専門学校に進み、大手グループの中の旅行会社に勤めていました。
正直、あまり気乗りがしなかったのですが、とにかく面接に来いということでしたので、履歴書だけ書いて面接に行きました。

現地についてみると、なんと社屋がプレハブ
プレハブの隣は電車が走っている。そんな環境でした。
というのも周辺は大規模な再開発中で、全体が完成すれば駅の中に入る予定だけれども今は場所もないので仮設のプレハブになっているとのこと。

プレハブ内には、場所がないということで、近くのショッピングモール内の喫茶店で面接となりました。
後から聞いたところによると、もう既に採用が決まっていて、確認のためだったというです。彼がかなり尽力してくれたようです。
実は、こちらのグループは学生の頃から憧れていた某系でした。
友達がいる安心感や、憧れていた企業の一員になれるとの思いがありました。

またしても、ろくな就職活動もせず就職が決まってしまうという悲劇(?)
時代もまだバブルの名残があり、自分もまだまだ若い22歳でしたのでこんなことができたのだと思います。ということで、この年の4月からそのプレハブ旅行会社で働くことになりました。

この時は全くわからなかったのですが、もしもう少し時間があり自己理解仕事理解を進めておれば全く違う結果になっていたと思います。
というのも、前職で面白みを感じていたことに向き合う時間がなく、流れのままに決めてしまったということです。

高い授業料を親に負担してもらい、旅行とは違う仕事をしていたので少し負い目を感じていたことは事実。旅行の仕事にありつけたのは幸運だったに違いありません。しかし、もしあの時の自分声をかけることができるのなら「もう少し考え、もう少し自分と向き合い、もっと勉強しなさい。」というと思います。

声をかけられた時気乗りがしなかったのは、無意識的に人事や教育の仕事に携わりたいと思っていたはずです。どのようにすればその仕事に就くことができるのかもわからず、考える前に決めてしまったので、この思いはずっと閉じ込めてきていました。今から思えば、ここでの軽々しい決断が後々のキャリアに大きく影を落とし、ものすごく大変な遠回りをすることになりました。


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