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みのむしさん

みのむしさん みのむしさん

ぶら下がり健康器具知りませんか

みんながゴミに出すので

部屋干し備品に リフォームしましたよ

土地付分譲中です

場所は 美濃の国

美しい長良川の辺りです

住み替えに いかがですか



空を翔ぶ夢


若い頃 よく見たものさ

楽しかった 自由に空を翔び

何処へでも行ける

君がいる街へ いくら翔んでも

君はいない  花が咲いている

取ろうとすると ガラス細工の様に

手の平を 散りばめる

きっと愛する人が 何処かにいると

教えていたのだ


帰郷桜


おしゃれな都会のティールーム

窓いっぱいに 春らんまんの 桜

この花につれられて

南の国から 僕は都会へやって来た

東京の桜よ 北国へ届けておくれ

きっとまだ見ぬ君が

愛する君が いると 信じて

待っている

涼しい目をした 僕がいることを


昔あって 今ないもの


貧乏人のユーモア

アイスキャンデー売り

風呂屋の番台の看板娘

蹴とばせ 波止場のドラム缶

寿司屋の勘定 下駄ん歯

今晩お銚子 二本つけましょう あなたぁ

夫から妻への 三下り半


竜飛岬


青森出身の作詩家は

何処かに必ず

竜飛岬の風が吹き

北へ帰る ワタリドリが翔ぶ

な〜んだ   あなたわたしもそうですね

故郷なまりの 恋しい 少女がいる

なぜか あたたかい

いつも いやされる


薩摩藩


んにゃとじゃっど

ふたつの言葉を 胸に抱いて

みんなに送られた汽車は もう走らない

帰ろうと思いながら

帰りそびれるものなり そこが故郷

風に吹かれ 一坪の土に咲いた 恋の花

やがて愛の花になり 

一坪の空を見上げる

お互いに愛する人の 胸が故郷

俺より先に 散るなよ


エピローグ


山田孝雄 波たかし

そして今は あまりあい

流浪として 風に吹かれ 根付いた街で

小さな花を 咲かせる

鳥が運んで来た言葉の種を 蒔|《ま》いた

あなたはわたしだけを 愛し

もう何処へも行かない と言う

運命の花が となりに咲いた

一坪の空を見上げ

流浪の旅に 終りを告げた



美しい歌は 美しく

あたたかい歌は あたたかく

悲しい歌は 悲しみながら

こころのまま 歌えばいい

泣いているのかな 気がかりで

振り向くと その人が笑っている

見え隠れするもの

どうぞみな様 しあわせに


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