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例の自販機 ① - なんでコンドーム自販機を巡ってるのか分からない 9

秋葉原の万世橋の近くに異様な雰囲気の自販機コーナーがあるのをご存知だろうか。この自販機コーナーにはコンドーム自販機も2台あり、私がコンドーム自販機巡りとして最初に行った場所だ。
異様な雰囲気が故にブログやYouTubeで取り上げる人もいる。

何が異様かって、もう全部。私はこの自販機コーナーが苦手なので褒める言葉は見つけられない。ニュース番組などで見るゴミ屋敷と同じような雰囲気があると思う。自販機コーナーがゴミ屋敷の様だと言わないが、清潔さは無い。
飲料のメーカーはバラバラで、商品もバラバラ、価格もバラバラ。ここの自販機コーナーは飲料よりもお菓子をたくさん販売しているのだが、紙で包まれていて何のお菓子かは買うまで分からない。その紙に貼ってある文章がこの自販機コーナーの特徴の1つだ。

私はこの自販機コーナーに何回か来ている。自販機巡りを始めた7年前、紙には恐らくここのオーナーが若い頃に経験したことの恨み辛みが貼ってあった。しかし、知らない人の辛かった事をいきなり読んでも何も思うことはなく、そうなんだぐらいにしか思えなかった。
恨み辛みの次によく書いてあったのが、下ネタ。下ネタといっても直接的な表現がある訳ではなく、笑えない下品な噂話みたいな内容だった。

次に行った時には、自販機の中に天皇陛下の話を掲げていた。内容は忘れたが批判するものではなかった。それを見て、こちらのオーナーはお年を召した方だと思ったのを覚えてる。お菓子の文章には下ネタがぐっと増え、自販機の台数も減っていた。

この自販機コーナーにそんなに売上があるとは思えないのだが、オーナーはお金には困っていないのだろう。というのも私はオーナーが同じと思われるコンドーム自販機を他にも撮影しているからだ。
秋葉原の他に、北千住、竹ノ塚と足立区に4件。築地にも1件あった。今はもう無い場所もあるし、足立区には私が見つけていない、このオーナーの自販機がまだある気がする。なぜオーナーが同じと分かるかと言えば、特徴的なテプラが貼ってあるから。このテプラも秋葉原の自販機コーナーの異様さの1つだ。

テプラは読む人を攻撃するものや、よく分からない注意喚起が多かった。自販機にいたずらしたら、指を切り落とすとか、自販機の上に乗って遊ぶなとか、近くの住宅には赤ちゃんが寝ているから静かにとか。
テプラの他には、黄色く塗ったベニヤ板に赤いペンキで注意喚起の文言を書いた看板を掲げてもいた。こんな特徴的な物があれば、同じオーナーと思うのが自然だ。
ある書籍に自販機や自販機コーナーについて「人々に楽しんでもらえればと思っている」とオーナーの言葉が書いてあったが、私は少しも楽しめないし、自販機コーナーを嘲笑う内容の動画が多くあるのを見ると、楽しんでとはこれでいいのだろうかと思う。

増えるお菓子に貼られた笑えない下ネタ。それを見て私はオーナーの老いを感じていた。

何故か書かねばと思わせるこの自販機コーナー。次回は過去の写真もたくさん紹介しながら、まだこの自販機コーナーの話を続けたいと思う。

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