Work in the Morning
市街地で仕事する朝。
韻を踏んで独特のリズムを刻むBGMの歌詞に圧倒されて、言葉の海にたぷたぷと浸りながら街へ向かう。
いまにも雨のしずくが滴りそうな曇り空のあちら側には、白く光る真夏が広がってる。身ごと味わった事実。忘れもしない、アリゾナの上空。
カフェテラスを望むラウンドテーブル、店内にこだまする麗しいEnglish Conversation、大きなガラス窓の外側を足早に行き交うビジネスマン。いつも、毎日、きれいなショットを切り取れば、映画のワンシーンのように美しい瞬間を感じられる。
イヤホンをはずして、会話に耳を傾ける。いろんなひとが当たり前にいる空間ってほんとうに気持ちがいい。
小さなPCのディスプレイも、シティホテルのcoffee shopも、片道のエアチケットも、この惑星の各国をつないでる。
郊外で仕事する朝。
気が向いてファストフード店に寄ってみると、ボサノヴァの流れる清浄な気配に満ちていて驚く。通り道にこんな穴場があったなんて。
人はまばら、ゆとりのある客席。大きすぎない音楽、ここでならイヤホンはいらない。転調する音の散らばりが耳に心地よく響く。
なぜか、バカンス中のホテルでのbreakfastが思い起こされる。小麦の甘さの詰まったパンと、湯気のたつ舌触りのいいスープ。オープンテラスの向こう側に広がる山や海を眺めながら、少しづつ、ゆっくりと起動していく思考。
現実逃避?No,it isn't.
よき体験は無限の可能性を持ち、その後の日々の創造性に効力を発揮するのだ。永遠に。
いいことを思いつく場所は宝なり。
そして、
日々はまるで長い長い旅のようだ。
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