神さまから哲学へ 深層・集合的無意識

 神さまの話をし、いや、神さまの話をしすぎないことにしたりして、なおかつ、ある特定の組織の教材的に映画を作るのではなく、あくまで芸術作品として(もしくはエンタメ作品として)の映画を作る。
 そんな確認をしながら、私たちの映画の企画は進みました。

 映画において、海をどう捉えるか・・・。
 現在、映画脚本の主たる作り手であるWさんは、海について考えました。きっと、様々に調べたりして。

 SWHの3人の役割分担でいうと、Wさんはコンセプトを作る人。コンセプター。私Hは多分、表現を作る人、ディレクター。Sさんはそういう2人の作るものをより会がある形にして他の人と繋げるソーシャルディレクターです。

 ある打ち合わせの時に、私Hはある図示を描きました。
 それは、人と人が繋がること・・・あるいは、人と人との関係はこういうことで、実は根っこで繋がっている・・・というのを示した図でした。
 でも、その図を私が描いたのは、心理学、もしくは哲学でいう、深層。もしくは集合的無意識の話を、WさんとSさんがしたからだったと思います。
 2人はとっても勉強熱心で、都内でユングに関する講演を聞いて来て、これだな!って思ったようだった。
 その話を聞いて、私も『ユング』を少し読んでみる必要があると感じた。

 打ち合わせの帰りに、池袋の書店に寄った。
 検索機械で見てみると、「共時性の真相 ユング心理学が開く霊性への扉」「日本ユング心理学会編の『海の彼方より訪れしもの』」などのタイトルが目を引いた。購入して帰った。
 「海の彼方より訪れしもの」を読むと、赤坂憲雄という人が気になり、その著作「ゴジラとナウシカ」も追加購入した。この本は東北の津波・震災を受けて書かれた本だった。私たちのプロジェクトには東北復興の海プロジェクトも含まれていたので、興味を引いた。


 いささか、散文的にすぎるが、これに先んじて、Wさん、Sさんとの打ち合わせの中で、海の映画というモチーフに対して、映画「ウォーターワールド」の名前や、景山民夫の「遠い海から来たCOO」などのタイトルが上がっていた。
 COOは、早速読んで見た。景山民夫さんがあんまり好きではなくて、当時、アニメ少年だったにもかかわらず、アニメ化された作品は見ていなかった。

 また、Wさんは、映画「レディープレイヤー1」を見て、すごく興奮していた。私も見たが、Wさんほどの興奮はなかった。笑
 現状、(2019.5.6現在)映画の企画には、このレディープレイヤーの影響も出ていると思われる。クリエイティブとは、相互作用的な行為なのだ。


 とにかく、私Hの書く、この製作日記は、現時点ではリアルタイムというより、数週間前の回想になっているが、私たちの映画企画は、今、とても哲学のムーブメントの中でやりとりが交わされている。
 ユングに始まり、ハイデガーが出て来て、今はユングも出て来ている。
 私も、ハイデガーまでを追っかけて、Wさんと同じ本を読んで見たりしている。アイデア会議をする時、同じ言語を持っているということは重要で・・・話が早い。笑
 
 私が、ユングやハイデガー関連の本を読んで思うのは・・・なんだ、哲学というのは、神という言葉を使わないでこの世界の心理を解こうとした作業だったのか・・・。と、いうことだ。イエスが教えたように、神は人の親だ!と、仮定して考えていけば、いとも簡単に解ける内容を、神を使わないで説明しようとするからとっても面倒なことになっている・・・そんな感じを受けながら読んでいる。
 クレバーに、事象を説明できても、すでに私の中では神様を用いて認識済みの内容なので、そこに爽快感はほとんどない。ご苦労されたんだなあ・・・という感想が主になる。

 とにかく、今、(2019.5.6)脚本担当になったWさんは哲学関係書を読んでおり、Hもそれに追従して、読んで見ている。

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