#20古民家暗中模索中【春の準備編】
24年になって4ヶ月経った。
その間、ここ竹由庵には足を運ばなかった。
今年もGWに合宿をすることが決まり定員いっぱいとなった。
嬉しい。
さすがにそろそろどうなっているか行かなくてはと思っていた4月。
初旬から雨続きでなかなか重い腰が上げられず。そんな時8日の夜、大雨が降った。
これは流石に見に行かねばならない、と、午後1番に見に行ってみた。
玄関が雨漏りしているようだけれど、それ以外はだいじょうぶ。
ケモノがひそんでいる様子もなし。
ほっとひと安心だ。
次はいよいよ竹林だ。
これこそ、昨年の秋合宿以来、ほんの1、2回
若干竹整備にきたもののほぼ足を踏み入れていない。
覚悟を決めて行く準備をする。
向かいのおじさんに声をかけてみた。
今からちょっと竹林行ってきます。
するとおじさんが
たけのこ、出てるやろうから、道具借したるからついでに掘っていったら?
と言ってくれた。
いや〜、様子見に来ただけなので。とこちらは及び腰。
なのにおじさんは
行くで
ともう、出発していた。
おじさんは両膝悪い。
口癖は
すねこ、あかんから山仕事でけん(できない)
とことあるごとに言う。
今回も
道具を借してやるから自分で掘れ
という話。だったはずだけれど…。
現場に着いた途端、もう鍬をふるっていた。
あ、あそこにもある!いっぱいある!
おじさんは足を引き摺りながら、どんどん掘っていく
岩橋さん、さがせるか?
いえ、わたしにはいっこうに…。
あっという間に5、6本掘りあげた。
今度のゴールデンウィークにまた合宿があるので、竹林の様子を写真の撮ろうと奥に進んでいくと、雨後の筍とはこういうことをいうのだろう、とどんどん見つかる。
おじさん!いっぱいある!!
というと、土が違うからこっちのほうがいい。
そして掘り方も教えてくれた。
葉っぱの向きが根の基本。
だけど地中にどんなふうに埋まっているかをよく観察してと、丁寧に周りの土を掻いて根の張り具合を確認したら一気に。
それはそれは見事な掘りっぷりだった。
俺のカゴも使え
とおじさんが自分のカゴにもいっぱい入れてくれた。
おじさんが掘ったのだから、おじさん持って帰ってください。
というと、わしは他のところで掘るからいらん。全部持って帰れ。
喜ばれるから。
と、全部掘ってくれたのに、一本も持って帰らなかった。
竹林の写真を撮っておこうとカメラを構えて気がついた
おじさん、もしかして、竹焼いてくれたの?
おい、一回くらいやけど、岩橋さん竹集めてあったから、焼いたよ
・・・・・・
ありがとうございます・・・。
お正月明けて休みの日に行こうと思ってたんだけど
そんな時に限って雨で・・・
それは言い訳やな。
おじさんがすかさず言う。
はい、それもそのとおりでございます・・・。
というわけで、久しぶりの古民家竹由庵、おじさんのおかげで大収穫でした。
家に持って帰って母の友人や親戚のおばさんに連絡した
そろそろ筍が出回っているので、そう珍しくもない
ゆがくの大変やから一本だけもらいに行くわ〜
と言う。
けれども、実際に家に来た途端に全員が
あれ!これはすごい!3本くらいもらっていい?
と全員数本余計に持って帰った。
みんな美味しいものはよく知っている。
今までもGW中もよく筍を掘っていた。
けれどもやはり4月の出始めの筍は格別らしい。
4月中にもう一度行こうと思う。