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ハラマキ写真館 お別れいたします そして新たな関係が生まれる

お別れいたします。
私はもう、大切なパートナーであるあなたを支えることが出来なくなってしまいました。
あなたの屈強なボディに魅せられてお付き合いを始めてから13年が過ぎました。鹿児島で桜島の噴煙を眺め、米ノ津から肥薩おれんじ鉄道にゆられて訪れた日奈久温泉。雪の由布岳でウサギの足跡を追いかけました。瀬戸内の島々では猫と戯れてシャッターを切ることさえ忘れるほどでしたね。ポルトガルの石畳、台湾の夜市、私の旅はいつもあなたと一緒でした。手のひらにずっしりと伝わる重厚感、グリップの感触、シャッターを切った時のバシャッ!という無骨な反動さえも大好きでした。しかし私はお別れすることをもう決めてしまった。たとえ私の選択が間違っていたとしても後戻りはできないのです。

さてさて真夜中のラブレターはこの辺で終わりにしましょう。ついにNikon D7000とお別れする日がやってきました。私の体力ではもはやこの堅牢なボディを片手で掴んで動き回ることができなくなってしまったのです。D7000のボディ重量は780g 。レンズ18-105mm 420gを装着すると総重量1.2㎏にもなるのです。首から提げてあちこち歩き回るのも、基礎疾患を抱える初老女の体には数年前から厳しくなっていました。
老いとは少しづつ出来なくなっていく事が増え、楽しい時間を過ごしてきた仲間たちとの別れがやってくる、そういうことなのですね。
決してこのD7000が嫌いになったのではありません。このまま老いてゆく私と一緒に部屋の中でホコリを被っているより、多少の砂嵐や雨に見舞われようとも、D7000は自然の中を闊歩している日常が本来の姿なのです。お互いのためどうすればよいのか時間をかけて考えてきた結果、最良の選択が別れることでした。早く新しいパートナーを見つけて素敵な旅の記録を綴って欲しいと願って別れを決めたのです。

新機種は軽量多才なミラーレス

OLYMPUS OM-D E-M10

還暦を前に私が新たな相棒として選んだのは、OLYMPUSのミラーレス一眼カメラ  OM-D E-M10 Mark Ⅳ です。軽量で機動力よし。コストパフォーマンスよし。どこでも気軽に一緒に出かけられます。老い先短い人生、二度と訪れることのない貴重な瞬間を刻む大切な相棒になることでしょう。
このミラーレス一眼カメラがどれほど軽量であるかご紹介します。
ボディ重量383g+レンズ 14-42mm 93g=総重量476g 40-150mmレンズ190gを装填しても総重量573gです。前任者Nikon D7000の総重量が1.2Kgでしたから、比較すると半分以下です。

RICOH WG-30 AUTO PICT 1/1250 F4.2 ISO 125

試し撮りをするためにいつもの河川敷へ出かけました。
小さなミラーレスカメラを構える筆者の写真はRICOHの防水カメラWG-30で撮影。台風や自然災害の取材に同行してくれるタフガイです。加工修正していないので自然な色合いですね。
9月中旬だというのに最高気温は34度。さて猛暑の初秋はミラーレスカメラでどのように写るのでしょうか… 

OM-D E-M10 Mark Ⅳ AUTO撮影

こちらがM10で撮影した一枚。何を撮りたいのか被写体の主役や目的も決めないままAUTO機能にお任せしてシャッターを押しました。
空の青色は鮮やか。画質はきれい。遠近感や影のメリハリとか主張がないなあ。やっぱり色味がのっぺりしてる気がする。自分が撮ったという確かな感覚もわいてこない。
でも14mmレンズの画角は思ったよりも気持ちがいいサイズでした。
酷暑の中を歩き回ってぐったり疲れてしまいましたので、撮影データも見ていません。特に説明書を読むのは面倒ですしね。
最初の評価を決めるほど材料も持ち合わせていないのですが、私は芸術作品を撮ろうとかアート性は追求していないので、この手軽さはぴったりかなと思います。何かを撮りたい!という〝ちょっと本気モード〟になった時だけセッティングを変える程度でいいのかな。基本はとにかく楽しい時間を共有すること。この新たな関係がしっくり馴染むにはまだまだ時間がかかりそうです。

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