今となってはハーバーランドが大好きなんだよね。
Wikipediaによれば1992年に街開きとなっているから開業当時俺は大学生だったはず。実は工事中というか建設前のハーバーランドの場所かが好きでたまに出かけて行ってた。今は神戸駅のところにあるSLがハーバーランドのところにあったように記憶してる。
荒れた空き地から街ができるまではあっという間で、あの頃のジャパンにはまだ力があったと思うね。

今ニトリが入ってるところには西武百貨店が入っててCD屋のWAVEがあったんだよね。深水さんという知り合いの店員さんがいたからよく行った。
当時どうだったか、詳しいことははもうあんまり覚えてないけど……神戸新聞のビルにビレッジヴァンガードがあって、あの頃は物珍しかったし、サブカル拠点みたいな感じはあった。ワダミのワーちゃんがいたジェッターマーズというバンドの人が働いてた。
ハーバーランドは開設以来原則的には低調でWAVEがなくなってからは俺もあまり行く用もなかったけど今のumieの北館にあるソフマップだけは勢いがあってたまに行った。ソフマップには人もいっぱいいた。パソコンブームの頃だね。ここにも和田さんというワーちゃんとはまた別の和田さんがいて後には出世して店長さんにもなってよくしてもらった。中古品なんかはかなり安くしてくれたな。
ソフマップの階下には末期状態のダイエーが入っていてスポーツワールドがあってスケボーの部品を買ったりとか。南館のところは阪急百貨店だったよな。

アンパンマンミュージアムができてからはちょっとは人が来るようになったハーバーランドだけどそれまではあまり盛り上がらないところだったね。ハードロックカフェが撤退したくらいなんだから。書いてて思い出したけどハードロックカフェにもよく行った。まっすんさんという先輩がハードロックカフェが好きでやたらに行きたがるんだよね。もちろん俺も嫌いじゃなかったよ。アル・クーパーのギターが飾ってあったように記憶してる。
ハーバーランドは美観地区とかなんとかで路上に看板を出せないんだよね。ハードロックカフェはそんなこんなで多少揉めたような噂も聞いた。
確かにこの看板問題は俺も街の発展を阻害しているように思っている。野放図なのも困るけどある程度は、ねぇ。というか一旦のメチャクチャになるかもしれないけど、いろんなことを経てに状況が整頓されるというのが自治ってもんじゃないのかね。路上の看板で街の印象が変わったりもするじゃない。そこを思うと（あらかじめ）看板や張り紙が全くないというのはなんかやばいと思うんだよね。

あらためてハーバーランド研究っていう文章を書いていこうと思っているんだけど、きっかけは精神的にちょっと凹んでいた23年の夏（めちゃくちゃ暑かったよな）の夜中にメリケンパークの南西からモザイクの海側の方から自転車で入っていって灯台のところを回り込んでさらに海沿いを西の方にウッドデッキの上をカタカタと走ってタワマンの下や跳ね上げ橋の辺の真っ暗な辺りをぶらぶらするのがすごい楽しかったというのがある。umieのファミマも夜中にポツンと開いていて、そこでアイスを買ってきて（アイスの品揃えはイマイチ）またウッドデッキのベンチに戻って寝転んで食べる。これがいいのよ。時には夜釣りをしている人がいたり、たぶん俺と同じようにタワマン下を気に入っているであろう外国人らしき人が寝転んでスマホをやってたりとか。波の音がチャプチャプ聞こえてね。ここがいいのよ。ちょっと蚊が鬱陶しいけどな。

新興の街と思っていたハーバーランドもまがりなりにも30年ほどの歴史を経て情緒的な厚みというかしみじみとした感覚というか、人の生活を包む街としての面白さが滲み出してきたと思ったんだよね。

暗黒期とも思える全然人が寄りつかない時期もあったように思う。でも万葉の湯ができてアンパンマンミュージアムができてumieとして中心部が統一されて、呪われてるとさえささやかれた西武百貨店が入っていたビル（いまだに入ると自分がどこにいるかを見失いがちなつくりではある）もサイゼ、コメダ、しまむら、ニトリ、ダイソーみたいなお店が勢揃いしてハーバーランドの街全体がとりあえずの安定期をむかえてるといえるんじゃない？

俺の事務所が近いのもあって今も日常的にハーバーランドに行くことが多いわけだし。それであらためて書いてみたいと思ったわけ。
ハーバーランドについて思ったことを書いていくよ。