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龍のこと語るは蛇の古老なり ハードエッジ 生活の知恵かとぐろを巻ける蛇 ハードエッジ 二股の蚯蚓の如き蛇の舌 ハードエッジ 年金の少し減りたる蛇の舌 ハードエッジ
春眠1春眠2春眠3と仲の良き ハードエッジ 春眠の酒味噌醤油旨くなれ ハードエッジ
春着の子見事に転ぶ雪の上 ハードエッジ 上気してロビーに語る春着かな ハードエッジ 着膨れるままに着せたる春着かな ハードエッジ
[春] 水底に赤き椿を敷き詰めて ハードエッジ あと一つ咲けば百なる白椿 ハードエッジ うすら氷と水の葛藤滲みつつ ハードエッジ 蒲公英や太陽に幸多かれと ハードエッジ 美しや落花に燃ゆる花篝 ハードエッジ [夏] 筍や客人はまだ寝てをられ ハードエッジ 卵焼黄色豆飯緑色 ハードエッジ 懐しき輪くぐりさんの沼津かな ハードエッジ 冷房と監視カメラが全館に ハードエッジ 団扇絵の美人片手に夕涼み ハードエッジ [秋] 輪を描いて土俵なりけり草相撲 ハード
紙懐炉錆の発熱悲しけれ ハードエッジ ポケットの懐炉で温き小銭出す ハードエッジ
根つからの大根畑でありにけり ハードエッジ 大根に肩の力のある如し ハードエッジ 大根の末はおろしか風呂吹か ハードエッジ 大根を抜いて鍛えし腕とも ハードエッジ 俎と大根のやうな間柄 ハードエッジ 海を来て鰤大根となる夜かな ハードエッジ
柿剥くや奈良に乏しき大事件 ハードエッジ 日本の神に佛に柿たわわ ハードエッジ 日は空を焼いて真つ赤や柿の秋 ハードエッジ 柿たわわ日本の村の滅びつつ ハードエッジ 柿の蔕なんの役にも立たざれど ハードエッジ
黒雲の苦しきまでに厄日かな ハードエッジ 振り塩の如く厄日の雨少し ハードエッジ 二百十日二百二十日や聳え立つ ハードエッジ
自祝して雷様の大夕立 ハードエッジ タクシーの屋根に轟く夕立かな ハードエッジ 夕立に小便するは楽しかろ ハードエッジ
風鈴に団扇の風をやりにけり ハードエッジ 蕎麦が来るまでを団扇の絵に遊ぶ ハードエッジ 団扇絵の美人片手に橋涼み ハードエッジ
美しき若葉美味しい豆御飯 ハードエッジ 卵焼黄色豆飯緑色 ハードエッジ 豆飯の豆の芯まで緑色 ハードエッジ 豆飯の豆の二つに割れたるも ハードエッジ 豆飯や一家揃つて見るテレビ ハードエッジ 見てみたし実篤筆の豆御飯 ハードエッジ
東京の八十八夜常の如 ハードエッジ はるかより八十八夜茶の香り ハードエッジ 八十八夜米寿の人に茶をすすむ ハードエッジ 灯台の照らす八十八夜かな ハードエッジ 一寸の物芽八十八夜月 ハードエッジ 改、ものの芽に今宵八十八夜月 ハードエッジ 野に山に八十八夜過ぎにけり ハードエッジ 改、野も山も八十八夜過ぎにけり ハードエッジ 八十の端忘るな別れ霜 ハードエッジ
蒲公英や太陽に幸多かれと ハードエッジ
さざ波のうすら氷となる闇夜かな ハードエッジ うすら氷を二枚重ねにしてやりぬ ハードエッジ うすら氷や眩しくなれば目をつむり ハードエッジ うすら氷のぱりぱり乾く水たまり ハードエッジ うすら氷と水の葛藤滲みつつ ハードエッジ うすら氷の割れても水に沈まざる ハードエッジ