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俳壇賞2023 落選作 プランC


葉書俳句:

俳壇賞2023 落選供養 プランC 抄20句

テキスト:


通行の妨げとなる石鹸玉 ハードエッジ
雛の間を締め出されたる父と兄 ハードエッジ
大学の中のビル群初燕 ハードエッジ


昼寝覚畳の上に捨て置かれ ハードエッジ
鰻丼にふとウナ電といふ言葉 ハードエッジ
白も黄も蝶は小さし黒揚羽 ハードエッジ
吟行にまさかの夕立合ッ点じや ハードエッジ
土用波肩組み合つて立ち上る ハードエッジ


倫敦の霧の茶店の紫煙かな ハードエッジ
貝割つて虚ろなりけり貝割菜 ハードエッジ
タテヨコに文字を嵌めゆく夜長かな ハードエッジ


納豆汁豆腐も入れて皆大豆 ハードエッジ
木の葉髪うす紫に染めてもや ハードエッジ

新年
地続きの地面に親し初日の出 ハードエッジ
まんまるなエンジンで飛ぶ初御空 ハードエッジ
かの人もわれの賀状を読むころか ハードエッジ
回線の御慶画像にやや遅れ ハードエッジ
乗り合はす皆に幸あれ初電車 ハードエッジ
旧年や遮光ガラスの薄みどり ハードエッジ
ペン先をカチと押し出す淑気かな ハードエッジ
書初の雪月花のいい匂ひ ハードエッジ →訂正「月雪花」の訓読み
独逸ならカルテともいふ歌留多なり ハードエッジ
弟の悔し涙に取る歌留多 ハードエッジ
極楽へ上る地獄の絵双六 ハードエッジ
三日はや過ぎて四日の日の光 ハードエッジ
モニターを切れば真つ黒福寿草 ハードエッジ
人日の昭和遠しと思ふのみ ハードエッジ
松過の大根畑に風が吹く ハードエッジ


この部屋を見廻してゐる水仙花 ハードエッジ
着膨れて亀の如くに顔を上げ ハードエッジ

全然堂本店の俳壇賞2023落選供養 プランC:

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全然堂本店の俳壇賞 落選供養いろいろ:

全然堂本店 俳壇賞 落選供養 /2024.1.15 現在

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